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“週5出社”をやめた企業が危ない 注意すべきデバイスは?テレワークのモバイルセキュリティ【前編】

テレワークをはじめとする多様な働き方が広がった結果、企業のセキュリティ対策に負担がかかっている。その実態と、企業が検討すべき対策とは。

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 出社して9時から17時まで働く従来の勤務形態が、テレワークや、テレワークとオフィスワークを組み合わせたハイブリッドワークへと移行している。Verizon Communicationsが実施した調査によると、従業員の労働時間や作業場所、使用するモバイルデバイスの数の増加に合わせて、企業がサイバー攻撃から身を守るために対処すべき脆弱(ぜいじゃく)性が増大している。

「テレワーク移行」が引き起こした脆弱性とは

 Verizonが提供する年次調査報告書「2022 Mobile Security Index」によると、テレワークをはじめとした多様な働き方が広まり、従業員が使用するモバイルデバイスの数は増加した。これにより、企業のセキュリティ部門の負担が増えているという。実際に、回答企業の80%近くは、働き方の変化が自社のサイバーセキュリティに悪影響を及ぼしていると答えた。この調査には米国、英国、オーストラリアの632人のセキュリティ担当者が参加した。

 調査では、回答企業の45%が2021年にサイバー攻撃の被害に遭ったと回答。前年比で22%増えた。企業の約半数(52%)は、納期厳守や生産性の目標値達成のために、IoT(モノのインターネット)デバイスを含むモバイルデバイスのセキュリティを考慮しなかった経験があると答えた。

 以下の方法がサイバー攻撃対策に役立つと調査報告書は紹介している。

  • ポリシーに基づいてユーザー認証を実施する「ゼロトラストネットワークアクセス」(ZTNA)
  • ネットワークセキュリティに関する複数の製品やサービスの機能を集約した製品分野「Secure Access Service Edge」(SASE)

 ZTNAとSASEはどちらも、モバイルデバイスの利用を最優先する「モバイルファースト」や、クラウドサービスの利用を最優先する「クラウドファースト」の方針を取り入れる際にも活用可能だ。

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