国産クラウドベンダーが本気で挑む「デジタル・ガバメント」とは?:行政機関のクラウド活用を加速させる
デジタル庁が推進する「ガバメントクラウド」施策の中で、日本政府が共通クラウド基盤として選定したベンダーの中に国産サービスが含まれていなかったことが波紋を呼んだ。この状況を、国産クラウドベンダーはどう覆すのか。
日本政府は「官民データ活用推進基本法」および「デジタル・ガバメント推進方針」に基づいた「デジタル・ガバメント実行計画」を2018年に策定し、2019年に閣議決定。同計画はその後の推進状況や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で明らかになった課題を踏まえて、2020年に改定している。
この計画に基づいて政府が推進している「デジタル・ガバメント」とは、官民協働を軸として、従来の課題を解決しながら行政サービスを見直し、デジタル技術を徹底活用して在り方そのものを変革した行政――という定義だ。
デジタル・ガバメント実現に向けた施策の中で、クラウドサービスの活用は中核に位置付けられている。政府共通の利用環境として「ガバメントクラウド」の整備も進んでいる。2022年10月の政府発表では、幾つかの主要なパブリッククラウドサービスの名前がガバメントクラウドの対象サービスとして挙がっていた。しかし採択されたのは海外ベンダーのサービスのみだった。公募対象には国産クラウドサービスも含まれていたものの、2022年10月3日の記者会見でデジタル大臣・河野太郎氏は「要件を満たす企業は全て採用する方針だったが、国内企業の応募はなかった」と説明している。
こうした動きの中、さくらインターネットは専任の「ガバメント推進室」を創設し、後れを取っているガバメント領域への取り組みを加速させた。同社は、ガバメント領域へのチャレンジは民間企業のエンドユーザーにもメリットがあると強調する。なぜ同社はガバメント推進室を立ち上げたのか。最終的に目指すクラウドサービスとはどのようなものなのか。
提供:さくらインターネット株式会社
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