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パルシステムが約50システムを内製でクラウド移行、その方法は?レジリエンスとコスト最適化を両立

パルシステム連合会は、宅配サービス基盤など約50システムをOracle Exadata Database Serviceへ内製で移行した。内製化のメリットや、得られた具体的な成果は。

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 日本オラクルは2026年4月13日、パルシステム連合会が宅配サービス基盤を含む約50のシステムを、オンプレミス環境からOracleのクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)で稼働するデータベースサービス「Oracle Exadata Database Service」へ内製で移行したと発表した。あえて内製で進めた結果、パルシステム連合会が得たものは。

内製でのクラウド移行で得られたものは

 パルシステム連合会は1都12県に約170万世帯の組合員を持つ。近年はWeb注文の増加やアクセス集中により、従来のオンプレミス環境ではリソース拡張が難しくなっていた。今回のクラウド移行では、組合員の注文が増加する曜日や時間帯にひも付く需要に応じてCPUリソースを自動増減する仕組みを導入した。これにより、効率的なリソース活用と安定したサービス提供が可能となる。

 移行の対象は、注文用Webサイトやアプリケーション、加入申し込みフォームなどインターネットサービス全般に及ぶ。移行後はアクセス集中時のレスポンス遅延を抑制し、想定外のトラフィック増加にも迅速に対応できる柔軟な基盤を確立した。加えて、IaaS(Infrastructure as a Service)の基盤管理サービス「OCI Compute」も採用し、Webサーバやアプリケーションサーバのワークロードを支えている。

 BCP(事業継続計画)でも取り組みを進めた。災害対策として、東京リージョンと大阪リージョンを活用したマルチリージョンのDR(災害復旧)構成を構築。自然災害の発生時でもサービス継続が可能な体制を整備した。

 本プロジェクトは、運用設計から日常運用までを自社の情報システム部門で内製化した点も特徴だ。内製化を通じて、同部門におけるスキルとノウハウを蓄積できただけでなく、継続的なシステム最適化とサービス品質の向上を可能とする運用基盤を確立することができた。クラウド化によるコスト最適化と運用効率化により、今後の新たなデジタル施策や人工知能(AI)、データ活用への投資余力の創出にも寄与することが期待されている。

 パルシステム生活協同組合連合会の奥脇 慎氏(情報システム本部 ITサービス部 インフラサービス課)は「OCIの拡張性と信頼性により、組合員が安心して利用できるサービス基盤を強化できた」と述べている。

 同連合会は今後、他の業務システムについてもOCIへの移行を段階的に進める計画だ。クラウド化によるコスト削減と運用効率化は、AIやデータ活用など新たなデジタル施策への投資余力の創出にもつながるとしている。

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