2015年11月04日 18時00分 UPDATE
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バックアップから始めるクラウド本格活用BCP/DRの切り札になる、クラウドストレージの賢い活用法

増加し続けるデータの保管先として注目を集めるクラウドストレージ。だが、クラウドストレージは本当に“使える”のか。関係者の声に耳を傾けてみよう。

[TechTargetジャパン]

 世の中に生み出されるデータが増加の一途をたどる中、クラウドストレージサービスへの関心が急速に高まっている。背景には、同サービスの利用を通じてデータ管理基盤の整備コストや運用の手間を抜本的に削減できることなどがある。

 ただし、利用に際しての課題も幾つか指摘されている。WAN経由でのデータ転送のため、バックアップでの利用では作業時間が大幅に長引き、運用負荷が増しかねないことがその1つだ。また、クラウドでのデータ管理にセキュリティを危惧する声も少なくない。

 日本ユニシスグループの一員として、企業のシステム基盤の企画から設計、構築、運用、保守までをワンストップで手掛けるユニアデックスは2015年9月、「企業データの保管先として、クラウドは使えるのか?」と題し、クラウドの可能性とともに課題解決の具体的な道筋を紹介するプライベートセミナーを開催した。NTTドコモの「iモード」を成功に導き、現在は慶應義塾大学大学院の政策・メディア研究科で特別招聘教授を務める夏野 剛氏のセッションを皮切りに、クラウドストレージが切り開く未来や、普及拡大に向けた方策がさまざまな視点から語られた。

クラウドの使いこなしが次なる成長への“鍵”に

 夏野氏はセッションの冒頭で「米国はこの25年でGDP(国内総生産)を約3倍も成長させてきた。対して、その間の日本のGDP成長率はわずか年率わずか数%。この差の一番の原因は、日本企業がITの価値を十分に引き出せていないことにある」と強調した。夏野氏によると、IT化の日米格差は「経営層のシステムへの理解不足」が背景にあるという。

 「必要以上にシステムのリスクに敏感となり、従業員の業務効率が多少落ちてもリスクをゼロに近づけるよう設計されているのが日本のITシステムの実態。必然的に最新のITの利用も進まず、競争力や業務効率などの面で米国企業に大きく水を開けられてしまったのだ」(夏野氏)

 この状況を脱するための“策”として提示したのが、クラウドによるシステムの利便性向上だ。クラウドであれば安価に利用に乗り出せる。より良い成果が見込めるなら利用を拡大し、そうでなければ止めればよい。つまり、リスクを抑えつつ、攻めのITに舵を切ることができるわけだ。夏野氏は「クラウドの種類はさまざまだが、それらを賢く使いこなすことで米国企業に追い付き、追い越すことも、日本企業の潜在力を考えれば決して不可能ではない」と述べセッションを終えた。

オンプレとクラウドを連係させる新たな“仕掛け”

 では、クラウド活用に着手するに当たり、具体的に何から手を付けるべきなのか。「この疑問に対する1つの解といえるのが、多くの企業で行われているバックアップ業務のクラウドによる効率化だ」と力を込めるのは、夏野氏のセッションを引き継いだネットアップ システム技術本部 シニアアーキテクトの杉本直之氏である。

 その実践に向け杉本氏が提示したツールが、同社のクラウド統合ストレージ「NetApp AltaVault」(AltaVault)である。AltaVaultは、オンプレミスに配置して利用するバックアップ用ストレージだが、その一番の特徴は「D2D2C(Disk to Disk to Cloud)」を容易かつ効果的に実現する上で必要な機能にあるという。

 AltaVaultはバックアップデータを内蔵ディスクに格納した後、データを順次クラウドに書き出す。“手元”でデータを保持しつつ、長期保管データをクラウドに自動バックアップすることで、オンプレミスとクラウドとの連係を実現する。

 加えて、インラインでの重複排除やデータ圧縮により、転送容量が最大で30分の1にまで削減されることも大きな特徴だ。「AltaVaultでは大幅に圧縮したデータを時間をかけてクラウドに逃がす。この仕組みによって、WANの増強のためのコストもほとんど発生しない」と杉本氏は説明する。また、AltaVaultはデータの暗号化など、セキュリティにも配慮が払われている。

 「クラウド利用に当たっては、ネットワークやセキュリティ、データ管理などの面で、課題は少なからず存在する。AltaVaultはそうした環境下でのクラウドとオンプレミスの、“良いとこ取り”を実現するクラウド時代に求められるハイブリッドクラウドを実現するクラウドゲートウェイだといえる」(杉本氏)

photo AltaVaultのバックアップイメージ《クリックで拡大》

クラウド利用でバックアップコストが20分の1に

 最後のセッションでは、ユニアデックス プロダクトマーケティング部 マーケティング2室 マネージャーの高木経夫氏が、AltaVaultの具体的なメリットと活用法を披露した。

photo ユニアデックス 高木氏

 高木氏によると、AltaVaultによる転送容量を大幅に削減できるコスト面でのメリットは極めて大きいという。実際に米Amazon Web Servicesのクラウドストレージサービス「Amazon S3」をバックアップ先だと想定し、AltaVaultと一般的なバックアップ用ストレージでの総コストを試算したところ、AltaVaultの物理ディスクは重複排除やデータ圧縮により論理的に10倍以上の容量を格納でき、Amazon S3の容量もそれだけ削減。一般的なバックアップ用ストレージの20分の1までコストを抑えられるケースもあったという。この結果から、高木氏は「AltaVaultとクラウドストレージの組み合わせは、バックアップコストの削減に向けた“現実解”だ」と断言する。

photo オンプレミス環境とAltaVault利用とのコスト比較《クリックで拡大》

 しかも、AltaVaultと一般的なバックアップソフトとの比較テストにおいて、運用の手間が大幅に軽減できることも確認されている。同テストでは、AWSをデータの格納先として、10Gバイトのデータを最初にフルバックアップし、以後、2Gバイトの差分バックアップの完了までに要する時間を計測した。その結果、一般的なバックアップソフトウェアが初回に16分、2回目に23分を要したのに対し、AltaVaultは初回で1分、2回目が2分と、わずか10分の1以下の時間での作業が完了した。

 「重複排除は非常に負荷の高い処理となるため、バックアップサーバで実行するのとではバックアップジョブの処理時間にまで影響を及ぼす。一方、この高負荷の処理をAltaVaultにオフロードすることでサーバ側の負荷が軽減され、バックアップジョブの完了時間に大きな差が出た。必然的に、データ量が肥大化するほど、AltaVaultの優位性はさらに増すわけだ」(高木氏)

 既存の運用フローを見直す必要がほとんどないこともメリットの1つである。AltaVaultは他ベンダーのバックアップソフトのほとんどに対応しており、「既存環境に導入するだけですぐに利用できる」と高木氏は語る。

DRサイトが手の届く存在に

 高木氏がバックアップやアーカイブ以外のAltaVaultの使い道として特に強調したのが、BCP(事業継続計画)/DR(ディザスタリカバリ)での活用だ。万一の備えとしてDRサイトの構築は極めて有効だが、コスト負担の大きさが課題であった。AltaVaultとクラウドの組み合わせでは、このコストの壁が克服可能だという。

 「『Amazon EC2』などのクラウドでは、インスタンスを立ち上げて初めて課金される。そこで、AWSでバックアップデータを管理しておき、即座にリストアできる環境を整備するアプローチによって、従来よりも格段に安価にDR対策を講じることが可能となる。AltaVaultが、いわばDRサイトとのデータのゲートウェイとして機能する」(高木氏)

 また、AltaVaultは情報漏えい対策としても効果的だという。データの重複排除や圧縮によるデータを断片化し、さらに暗号化することで、第三者がデータを入手してもデータの復元は極めて困難となる。

 「必然的にデータの長期保管による漏えいリスクは抜本的に削減される。クラウド利用において、漠然とした不安感を覚える企業も少なくないが、そうした企業にとって、このメリットは決して小さくはないはずだ」(高木氏)

 高木氏によると、クラウドの具体的な利用法について相談を寄せる企業が着実に増えているという。これを受けて同氏は、「当社では今後、一般企業はもとより医療機関や研究所向けなどのビッグデータ解析基盤といった、クラウドの新たな用途開拓にも全力で取り組みたい。日本企業に新たな活力をもたらすはずだ」と今後の取り組みについて語った。

提供:ネットアップ株式会社

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アイティメディア営業企画/制作:TechTargetジャパン編集部

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