成功の鍵は“小さなPoC”
SASE移行が大仕事になり停滞する理由 「VPN見直し」の連鎖的影響を抑えるには
サイバー犯罪者がVPNを狙うようになった今、SASEへの移行が模索されている。しかし、VPN見直しの影響範囲は想像以上に広く、その難しさが見えてくると、次第にSASE導入検討が停滞していく。どうすればSASE移行を現実的に進められるのか。
AIを使った攻撃の被害は、業界や企業規模を問わず広がっている。大企業や重要インフラだけが標的となっていたのは一昔前だ。今や、中堅・中小企業を含むサプライチェーン全体を狙う手口が定着した。
近年、攻撃の入り口として悪用されがちなのが、テレワークの普及とともに導入が進んだVPN(仮想プライベートネットワーク)だ。インターネットに接点を公開しているVPNは、サイバー犯罪者の格好の的になる。こうした現状から、VPNを前提とした境界型の接続を見直し、SASEやゼロトラストアクセスを検討する企業が増えている。
しかし、VPNの見直しは経路設計やファイアウォール(FW)/ルーターの設定、既存VPN、認証基盤、端末管理、運用ベンダーとの調整など、既存ネットワーク全体の見直しへ波及しやすい。そのため、「業務影響が大きい」といった懸念点があって、SASE導入が前に進めないケースがある。
とはいえ、SASEの導入が常に大規模な構成変更から始まるわけではない。SASEへの本格移行前に、既存業務への影響を抑えながら“小さなPoC”で検証し、その結果をもとに移行の道筋を描く方法もある。本記事では、ゼロトラストアクセスを無理なく始めるための考え方を紹介する。
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