リスクベースのASM運用の鍵は
脆弱性の全件対応はもう限界、フロンティアAI時代の「予防型セキュリティ」とは
公開資産を狙う攻撃が急増する中、ASMを導入しても運用し切れない課題が浮上している。フロンティアAIの登場で、攻撃者による脆弱性の発見や悪用が加速する今、リスクを見極め、確実な対処を支援する「予防型セキュリティ」の最適解とは。
ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)をはじめとするサイバー攻撃を受ければ、情報漏えいや業務停止といった直接的な被害にとどまらず、取引先や顧客にも影響が及び、事業活動に大きな支障を来す。警察庁の「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によると、VPN機器やリモートデスクトップからの侵入が、ランサムウェア感染経路の約8割を超えている。攻撃者が最初の入り口として狙うのは、インターネットに公開されているWebサーバやリモートアクセス環境といった「公開資産」の脆弱(ぜいじゃく)性だ。
そこで、外部に公開した情報資産を把握し、脆弱性へのパッチ適用などの対策を取って侵害を防ぐ「Attack Surface Management」(ASM)のアプローチが注目を集めている。日本でも経済産業省が導入ガイダンスを提示している他、米国や英国の政府機関も相次いで外部公開資産対策やASMに関するガイドラインを発行している。
だが、いざASMを導入しても運用し切れず、現場の負荷が高まるという課題が浮上している。高度なAI(フロンティアAI)の登場によって脆弱性が発見されるスピードは加速しており、全件対応はもはや困難だ。今あらためて求められているのは、ASMを単なる「資産を見つけるツール」で終わらせず、対処につなげてリスク低減を目指す運用だ。それを実現するヒントを探る。
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