経費精算フローそのものが不要に? テレワーク時代の無駄な出社をなくす仕組みアフターコロナはキャッシュレスが新常識?

紙ベースの経費精算業務を続けてきたことで、テレワーク全盛の今も、精算のために出社せざるを得ないという企業は多い。これを解消するには、経費精算を効率化するのではなく、フローそのものを「なくしてしまう」方法が有効だ。

2020年11月18日 10時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 交通費や物品購入費といった経費の精算処理に関して、社員が立て替える、あるいは仮払いされたものを紙の帳票を用いて精算申請し、上長の承認を経て経理部門が精算する……。このような運用を行っている企業は、今も多いのではないだろうか。多大な時間と労力が必要なこうしたプロセスの問題は以前から指摘されていたが、手つかずのまま放置している企業が少なくない。

 以前からあった経費精算業務の課題は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の中でテレワークの阻害要因として急浮上した。紙ベースで運用してきた企業は、誰かが出社しなければ立て替えや精算ができない状態に強く課題感を覚えるようになったのではないか。さらに、テレワークの導入に伴い、通勤定期代の支給を廃止し交通費を都度精算する仕組みに切り替える動きもあり、経費精算業務における新たな課題も浮上するものと考えられる。

 今こそ、ウィズ/アフターコロナへの対応として、出社と結びついてしまっている経費精算フローそのものを不要にする仕組みを考える機会だ。

 本稿では、従来の立て替えをベースとした経費精算とは根本的にコンセプトが異なる、モバイルSuicaや法人プリペイドカードを使って経費精算フローを「なくしてしまう」手法を紹介する。

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