「緊急テレワークが“進む力”の格差をあぶり出した」MS西脇氏が語る新しい選択肢「これからの働き方」基本設計はどうあるべきか?

緊急のコロナ禍対応で戦略よりも実務を優先せざるを得なかった企業では、対応が一段落した今、改めて「これからの働き方をどう設計するか」が課題となってきた。先行する企業によれば「変えないこと」の見極めが重要だという。その真意は。

2021年01月08日 10時00分 公開
[ITmedia]

 新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに日本でもテレワークが急速に広がった。先進的な企業の中には、テレワークを標準的な働き方として採用する企業も現れた。その一社が富士通だ。同社は2020年7月、ニューノーマル時代の新しい働き方として「Work Life Shift」というコンセプトの下、コアタイムのないスーパーフレックスを国内約8万人の全従業員に適用した。就労形態を「原則テレワーク」として明確に打ち出した形だ。日本を代表する企業の一社がテレワークへのシフトを宣言したことは大きな話題となった。そして、この取り組みにより、総務省が主催する「テレワーク先駆者百選」において、最高位となる「総務大臣賞」を初めて受賞した。

 外資系企業の中にはコロナ禍以前から働き方の選択肢の一つとしてテレワークを日本でも積極的に推進し、多くの成果を既に生み出している企業もある。その一社が日本マイクロソフトだ。同社は2011年、それまでのテレワークの導入と活用、普及支援の活動が評価され、日本テレワーク協会のテレワーク推進賞会長賞を受賞している。2013年に日本政府が「2020年までにテレワーク導入企業を2012年度比で3倍にする」という目標を掲げると、それと連動するように「テレワークの日」「テレワーク週間」として、テレワークプロジェクトを積極的に推進してきた。2019年には「ワークライフチョイス チャレンジ 2019 夏」として週休3日制を柱とする働き方改革を実践し、生産性が高まることを実証して話題になった。

 両社はニューノーマル時代に向けた働き方改革の状況をどう見ているのか。本稿では日本マイクロソフト エバンジェリストの西脇資哲氏と富士通の丸子正道氏(国内ビジネス推進統括部プロモーション推進部)に企業がこれから目指すべき働き方の在り方やコロナ禍をきっかけとした時代の変化への対応策を聞いた。

※本稿は、ITmedia エンタープライズからの転載記事です。

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