中小企業でDXが進まない理由――政府CIO補佐官 細川義洋氏が語るDX成功の勘所IT製品の導入とDXは何が違うのか

人々の生活様式、働き方が変わった2020年。中小企業のDXの取り組みはどうなっていたのか、これからDXに取り組む中でポイントはどこにあるのか。ITプロセスコンサルタント、政府CIO補佐官として活躍する細川義洋氏に聞いた。

2021年02月01日 10時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 日本の労働生産性を高めるため重要視されてきた中小企業におけるIT活用が、ここにきて本格化している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大、緊急事態宣言の発出を受けて広まったテレワークの導入によるデジタル化の波が、多くの企業を混乱させつつも、デジタル化のメリットを実感させる機会につながったためだ。

 だが、COVID-19の拡大は中小企業において経営課題の解決をさらに困難にしている。売り上げを伸ばすために販路を広げたいが取引先には出会えない。事業を継承したいが働き手を雇う余裕がない。――事業の根幹に迫る危機感の中でさまざまな課題を抱え「どこから手を付けたらいいか分からない」として優先順位を模索している状況だ。

 よく耳にする「デジタルトランスフォーメーション(DX)」も興味はあるものの、全く新しい取り組みに着手する余裕はなかなか持てないのが実情だ。そもそもDXは「Dell New XPS 13」をはじめとするPC導入や社内ネットワーク構築に加えて、デジタルを駆使して自社の業務の在り方やビジネスモデルを変革していくものだ。単純なものではなく、正解も決まっていない。

 社会が目まぐるしく変化する中で、中小企業は自力でDXを成し遂げられるものなのか。中小企業におけるDXの取り組みの現状から、成功事例に見るポイントやパートナー選びまで、政府 CIO補佐官の細川義洋氏に聞いた。同氏はITプロセスコンサルタントや東京地方裁判所 民事調停委員 IT専門委員でもあり、中小企業におけるIT課題に詳しい。

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