コロナ禍で在宅勤務などの取り組みが必要でも、技術リソースの少ない中小企業は二の足を踏みやすい。ITに関する講演や執筆などを数多くこなす、圓窓の代表取締役 澤 円氏に、中小企業がITを活用するためにはどうすればよいかを聞いた。
―― 新型コロナウイルス感染症(以下コロナと略)の流行が続いています。この状況をどう見ていますか。
澤 円(まどか)氏 私は、この状況をコロナによって25年ぶりの「全世界リセットボタン」が押されたと見ています。25年前の1995年に何が起きたかというと、「Microsoft Windows 95」が出てきて、インターネットが一般に広まった年でした。クライアントPCの価格が安くなり、デルのPCのように自分で構成を選べる製品も出てきました。この年を境に、インターネットに接続されるコンピュータの数が一気に増えたのです。
私自身は1995年以前からコンピュータ関連の仕事をしていましたが、当事者としてインターネット普及以前と、以降の世界の大変化を体験できました。テクノロジーはもちろん、ビジネスモデルという意味でも1995年を境に大きく変わりました。
インターネットが出てきた直後、世の中には、なんとかそれ以前の世界に戻したい、元の状態で仕事や生活を続けたいという勢力が存在しました。簡単に言うと「メールで連絡するなんて失礼だ」ということを気にする人たちです。ですが今となってみれば、そういう人たちは駆逐されました。今では全てのビジネスモデルがインターネットに構築されており、インターネットがない世界に戻ることはあり得ません。
もはや以前の状態に戻ることはない社会で、中小企業はどうすれば生き抜いていけるのか。「Dell New XPS 13」などの新しいPC導入は中小企業にとってどんなメリットがあるのか。澤氏の考えを次ページ以降で紹介する。(編集部)
※本稿は、2020年9月11日に公開した記事を一部変更して再掲載したものです。
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