データ共有の方法は、従業員の働き方に合わせて見直すべきだ。オンプレミスのファイルサーバを使い続けるのもクラウド移行も一長一短があるが、両者のメリットを「いいとこ取り」する方法があるという。PayPay銀行も採用した手法とは。
クラウドサービスやモバイルデバイスを活用して場所や時間にとらわれない働きやすい環境を整備することでワークライフバランスを向上させ、生産性を上げる取り組みが進む中で、2020年のコロナ感染拡大がその流れを加速させた。企業は、従業員の接触を最低限に抑えながら事業を継続する必要に迫られ、対策に追われる中で幾つかの課題が浮き彫りになった。
その一つにファイルサーバの問題がある。働く場所が変われば、それに合わせてデータ共有の方法も変えなければならない。オフィスでの勤務が基本だった時代に活躍したオンプレミスのファイルサーバのみを使い続けるのは、働き方が多様化した現代では非効率的と言わざるを得ない。しかし、十分な外的要因の分析、詳細な設計をしないままファイルサーバをオンプレミスからクラウドに移行すると、運用に堪えない状況に陥りかねない。
ニューノーマルの働き方に合った、効率的なデータ共有方法とはどのようなものだろうか。業務基盤のクラウド化をいち早く進め成功したPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)のファイルサーバ移行事例とともに紹介する。
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