「IBM AS/400」の災害対策、手頃なコストで確実な事業継続を実現するにはDRは本番とレプリカ機のデータ整合が費用・リスク抑制のカギ

「リモートレプリケーション」は本番機が被災してもレプリカ機ですぐに業務を再開できる点が強みだが、構築と管理の難しさやITインフラのコストが課題だった。これらを解決するシンプルな答えは。

2021年06月08日 10時00分 公開
[ITmedia]

 「IBM Power Systems」(旧「IBM AS/400」)を使う企業にとって、事業継続計画(BCP)や災害復旧(DR)は運用管理の主要なテーマとなる。代表的なDR手段の一つが、データを遠隔地に複製して災害直前の状態に復旧できる「リモートレプリケーション」だ。

 Power SystemsでのリモートレプリケーションはHA(High Availability)ソフトウェアを利用するのが一般的だが、自社向けに設計して本番機とレプリカ機の間で同期に遅延が発生していないかどうか、オブジェクト差異がないかどうかなど「システムが同期できているかどうか」を管理するスタッフをアサインするのは現実には難しい。専門技術を持った人材が不足していて確保しにくいという数年来の問題に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でバックアップ担当者を現場に派遣することが難しくなっているという近年の問題もある。

 本番機の2倍以上の費用が発生するDR。高いコストはDRの実施をためらう大きな理由にもなっている。やむを得ず「もしものときは前日夜間のバックアップから復旧し、障害当日のデータは諦める」という方法を取る企業もあるのが実情だ。

 だが、DRのコストや人材の不足を抜本的に解決し、基幹システムのデータを保護するシンプルな解決策はある。具体的にどういうものか、詳しく解説する。


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