「Internet Explorer」サポート終了で慌てないためにやるべき“延命措置”「Edgeに移行」だけでは不十分?

「Internet Explorer」のサポート終了が迫る中、IEに依存する業務アプリケーションを利用している企業は、業務アプリケーションを刷新するか、何らかの延命措置を講じる必要がある。時間や工数、コストを抑えた対処方法とは。

2021年12月10日 10時00分 公開
[ITmedia]

 Microsoftは2021年5月、「Internet Explorer」(以下、IE)のサポートを2022年6月15日に終了することを発表した。IEの後継である「Microsoft Edge」(以下、Edge)の利用を検討する場合、IEに依存した業務アプリケーションにはEdgeで正常に動作しない機能が存在する場合がある点に注意が必要だ。

三ッ木氏 SB C&Sの三ッ木 恒幸氏

 自社だけでなく取引先も利用するB2BシステムがIEに依存しているのであれば、代替手段を用意することは自社と取引先双方の課題となる。業務アプリケーションやB2Bシステム以外にも、IEに依存しているツールや機器などの管理コンソールも対処が必要だ。MicrosoftがIE用のセキュリティパッチを提供しなくなるため、脆弱(ぜいじゃく)性対策も課題となる。

 SB C&Sの三ッ木 恒幸氏(ICT事業本部ICT事業戦略・技術本部技術統括部第3技術部3課 担当部長)は、「こうした課題に対処するには業務アプリケーションの改修が必要ですが、残された時間は長くありません。IEのサポートが終了するという事実を受け止め切れていない企業が意外に多いのも事実です」と話す。

 そこで、IEに依存した業務アプリケーションに対して何らかの延命措置が必要になる。

IEに依存した業務アプリケーションを延命する3つの措置

 IEに依存した業務アプリケーションの延命措置には、

  • Edgeの「IEモード」
  • リモートブラウザ
  • IEと互換性のあるWebブラウザ

の3つがある。IEモードはMicrosoftが提供する代表的な措置だが、画面表示がずれる、一部のWebアプリケーションが動かない、ポップアップウィンドウがうまく制御できないなどの課題がある。

 リモートブラウザは、Microsoftが2029年1月9日までサポートする「Windows Server 2019」でのIEの画面イメージを、「リモートデスクトップサービス」(RDS)でデバイスに転送する方法だ。この方法はRDSを利用するまでのサーバ構築や設定などの準備に、時間と工数がかかる点がデメリットとなる。

村上氏 SB C&Sの村上正弥氏

 そこで有効となるのが、SB C&SのIE互換Webブラウザ「ThinBridge SimpleBrowser」だ。同社の村上正弥氏(ICT事業本部システム基盤推進本部プラットフォーム推進統括部仮想化クラウド販売推進部ソリューション推進課)は、「EdgeのIEモードよりも互換性が高く、リモートブラウザより低コストで実現できる延命措置です」と説明する。

 企業はIEに依存した業務アプリケーションだけでなく、IEでは利用できないアプリケーションを使うことがある。そのようなアプリケーションを利用する場合、Edgeや「Google Chrome」「Mozilla Firefox」などのモダンブラウザ(Web標準に準拠したWebブラウザ)を利用することになる。だがアプリケーションによってIEとモダンブラウザを使い分けなければならず、作業が煩雑になる。

 この課題を解決するのがブラウザリダイレクト機能「ThinBridge」だ。「ThinBridgeを使うことで、複数のWebブラウザの使い分けが必要な場合でも、どのアプリケーションをどのWebブラウザで利用するかを意識することなく、1つのWebブラウザで利用できるようになります」と三ッ木氏は述べる(図)。

図 図 ThinBridgeの位置付け(出典:SB C&S資料)《クリックで拡大》

 ThinBridge SimpleBrowserとThinBridgeは豊富な実績を持つ。官公庁、電力、金融、製薬など、幅広い分野の組織がこれらの製品を採用している。「自社開発の強みを生かし、使いやすい仕様、高品質な製品に仕上がっています」と村上氏は強調する。

 IE代替ブラウザの比較やWebブラウザ切り替えの使い勝手などの詳細は、次ページの動画で紹介している。


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