DXやデジタル化戦略ばかりに目を向けて、それを裏で支えるITサービス管理がおざなりになってはいないだろうか。いくら業務のデジタル化が進んでもITシステムをうまく運用できていなければ意味がない。
DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれ、経営とITが切りはなせない関係にある今、ITサービス全体を最適化することがIT部門の重要な任務だ。システムの不具合対応や技術サポートを提供するヘルプデスク業務の他、IT資産管理を円滑に実施することが求められる。
だが、現場を見るとどうだろうか。インシデントや問い合わせ管理はいまだにExcel頼みというケースも珍しくない。電子メールや電話、チャットといった問い合わせラインが統一されていないこともあるだろう。IT資産管理が不十分だという悩みも聞かれる。情報が分散し、必要な情報をリアルタイムで収集できていないまま、非効率なオペレーションでその場を凌いでいる組織が多いのではないだろうか。こうしたオペレーションでは「何が解決して、何が未解決なのか」を俯瞰(ふかん)して把握することは難しい。
業務のデジタル化に併せて、それを支えるITサービス管理の整備も忘れてはならない。
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