レガシーシステムのモダナイゼーションを進める上で重要な役割を果たすSIer。だが、既存システムのソースコードを解析し書き直す、今までと同じやり方に基づく提案しかできていないケースも多い。この現状を打破するには、何が必要か。
デジタルトランスフォーメーション(DX)が進まない大きな理由には、ITシステムのレガシー化や古いルールによる運営、最新技術に対するスキル/ノウハウの不足などがある。DXを推進するためには、いかにレガシー化したシステムをモダナイズし、マイクロサービスやクラウドネイティブに代表される新しい考え方や技術を取り入れていくかが大きなポイントになる。
特に日本では、海外と比較してエンジニアが一般企業に所属している比率が低く、ソフトウェア開発をシステムインテグレーター(以下、SIer)に頼ってきた事情がある。つまり、日本企業におけるレガシーシステムのモダナイゼーションは、SIerによってどのように進むかを左右されるということだ。SIerの責任は重く、また期待も大きいといえる。
では、現状はどうなっているのだろうか。既存システムのソースコードを解析し、これを見ながら書き直す、今までと同じやり方に基づく提案しかできていないのではないだろうか。過去のソースコードの解析から始めると、既存システムとほぼ同じものが出来上がることになりがちだ。これをモダナイゼーションと呼べるのだろうか。
ユーザー企業はそうした提案を全く望んではいない。SIerは、クラウドネイティブなどの新しい考え方、技術について顧客よりも熟知し、レガシーモダナイゼーションにおいても実践していかないと、今後は存在価値すら危うくなるだろう。では、これからのSIerはどうしたらよいのか、何が必要とされているのか。
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