金融業界や保険業界で加速するデジタルトランスフォーメーション(DX)。約5万人の営業職員にスマートフォンを配布して、営業効率の向上と働きやすさの改善を図る日本生命の取り組みを紹介する。
大手生命保険会社の日本生命保険(以下、日本生命)は、2019年度に「日本生命デジタル5カ年計画」を策定。2020年度には顧客とのタッチポイント(接点)の多様化、カスタマーエクスペリエンス(顧客経験価値)やエンプロイーエクスペリエンス(従業員経験価値)の向上を目的として、営業職員(営業担当者)向けに独自開発のスマートフォン「N-phone」を導入し、顧客満足度と営業職員の営業効率の向上に活用し始めた。
N-phoneの導入時期はくしくも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の時期と重なる。金融機関が相次いで非対面・非接触のIT課題に直面する中、日本生命は先んじて一手を投じることとなる。
約5万人の営業職員を支えるデバイス管理基盤として、日本生命はどのような点を重視してシステムを企画・構築したのか。実運用を通じてどのような結果を得たのか。N-phone導入プロジェクトに参画した3社5人の関係者の座談会から探る。
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