SPARCサーバ資産を無駄にせず、クラウド化を成功させるための“最適解”を探るシステムのクラウド移行に伴う不安を一掃

2000年代から幅広い業種/業態のミッションクリティカルなシステムで利用されてきたSPARCサーバ。だが、システム老朽化や開発/運用人材不足などで早期のモダナイゼーションが求められている。その“最適解”はあるのだろうか。

2024年03月18日 10時00分 公開
[ITmedia]

 2000年ごろからミッションクリティカルな基幹システムで本格的に利用されるようになった「SPARC(Scalable Processor ARChitecture)」サーバ。それまでは主にメインフレームが利用されていた中、高い処理能力や信頼性、搭載するOS「Solaris」の安定性が成熟し、メインフレームに比べて安価で容易な運用などにメリットがあり、急速に普及する。当時はIA(Intel Architecture)サーバとLinuxの組み合わせでは、ミッションクリティカルなシステムに求められる信頼性を確保することが困難だと思われていたためだ。

 2010年ごろからはメインフレーム環境に関しても、SPARCサーバにリプレースされるケースが増え、以後、堅牢(けんろう)かつ安定したシステムのSPARCサーバは、現在に至るまでさまざまな業種/業態のシステムで利用されている。

 だが、システムの老朽化や保守コストの上昇、エンジニア不足の中、SPARCサーバを製造、販売してきた富士通が、「SPARC M12」の販売を2029年度に終了、サポートを2034年度で終了するとアナウンスした。また、2004年にリリースされた「Solaris 10」も2027年1月にはサポート終了するといった課題があることで、ユーザー企業はSPARCサーバの「モダナイゼーション(現代化)」を模索している状況だ。

 では、“SPARCサーバのモダナイゼーション”にはどのような手法が考えられるのだろうか。本稿では、SPARCサーバのモダナイゼーションを成功させるための“最適解”を探っていく。

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