米国国防省も採用、AI活用でリスク管理を改善する情報解析ツールの実力とは？：ディープWebやダークWebの情報も横断的に検索可能

リスク管理を改善するには、「今、何が起きているのか」「次に何が起きるか」をいち早く把握することが必要だが、予算や人員の不足が原因で、データを正しく分析できないケースは多い。この問題を解決する、注目のソリューションとは？

[ITmedia]

　2020年代に入ってから、毎年のように歴史的なターニングポイントとなる出来事が起こっている。増大する地政学的リスクや激甚化する自然災害、繰り返されるサイバー攻撃への対応に多くの組織が苦慮している。

　リスク管理の不備は国の安全保障環境や外交政策、治安面にとって脅威であるばかりでなく、企業にとっては従業員の安全確保や株価の下落、知的財産の侵害、サプライチェーンの混乱などを引き起こす要因にもなる。

　VUCA（Volatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguity）の状況においては、「今、何が起きているのか」「次に何が起きるか」をいち早く把握して意思決定することが安定した企業運営の基盤になる。

　これを可能にするのが情報解析ツールだ。従来のシステムでは、多種多様で膨大なデータを扱い切れず十分な分析ができなかったり、分析基盤の整備や維持にかかるコストが負担になったりする。

　分析したいデータが爆発的に増加する一方で、予算や人員が不足している組織は多い。どうすれば現状を正確に把握してデータに基づく迅速な意思決定ができるのか。

　米国防総省をはじめとする世界の国防組織や政府情報機関、捜査機関などは最先端のAI技術を利用した“あるソリューション”を導入することでこれに対抗している。このツールは、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル・パレスチナ紛争へのイランの関与を予測するのにも寄与したという。Fortune500企業を含む世界の大企業も利用するこのソリューションで一体何ができるのか。