経理部門でもDX化が進んでいる。大成建設は経費精算業務の工数削減と生産性向上を目的に、新たなシステムへの移行に踏み切った。しかし、建設業ならではの要求事項があり、サービスの選定は難航したという。
経理部門でもデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みが進んでいる。経理DXが急務である理由として、法制度への対応が挙げられる。2022年1月に施行された「改正電子帳簿保存法」において、電子取引データ電子保存義務化の宥恕(ゆうじょ)措置が2023年12月に終了した。さらに、2023年10月にインボイス制度(適格請求書保存方式)が始まったことで適格請求書に対応した領収書やレシートが必要になり、経費精算業務の負荷が増加した。これを機に、経理業務全体のDXを検討する動きが活発化している。
先行して経理DXに取り組んで成果を挙げているのが大成建設だ。経費精算業務の工数削減と生産性の向上を目的に、10年以上前にスクラッチ開発した経費精算システムから今の業務プロセスに適した新たなシステムへの移行に踏み切った。
新システムへの刷新に当たっては、運用効率の観点からSaaS(Software as a Service)を利用するのが最適だと考えられた。だが、建設業ならではの要求事項があり、サービスの選定は難航した。最終的に、同社はどうやってこの課題を解決したのか。本稿では、サービス選定から刷新、成果創出までの道筋を解説する。
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