RAG（検索拡張生成）基盤はクラウドかオンプレか？ 利便性と安全性の両立方法：機密情報を守りつつ生成AIを使いこなす

RAG（検索拡張生成）の導入時には、基盤としてクラウドを選ぶかオンプレミスを選ぶかが問題となる。両者には、利便性やセキュリティ、環境構築の手間において違いがある。全ての要件を満たし、安全かつ効果的に生成AIを活用する方法とは？

[ITmedia]

　社内文書を参照して回答を生成するRAG（検索拡張生成）の導入を検討する企業もあるだろう。だがすぐには導入できない。なぜなら、機密性の高い社内文書の取り扱いが難しいからだ。経営戦略資料や顧客情報など、社外秘データはできるだけセキュアな環境で運用したい。

　RAGを導入する際、基盤としてクラウドを選ぶかオンプレミスか。どちらにも利点と欠点がある。クラウドは利便性が高い半面、情報流出の不安がある。オンプレミスは安全性に優れるが、導入時の環境構築にはハードルがある。

　RAGの回答精度やユーザーのAIリテラシー向上など、実運用上の課題もある。こうした課題を乗り越えて安心して生成AIを活用するには、どのような環境が理想的なのか。企業向けAI導入支援の専門家に話を聞いた。