ライセンスコストの急騰で仮想化基盤の移行を決意 移行先に選んだのは今後の仮想化基盤構築の新たな一手

VMwareをサービスのためのミッションクリティカルな基盤として10年以上利用してきたユミルリンク。ライセンスコストの急騰に直面し、新たな仮想化基盤を選定、移行作業を進めている。同社はどの製品を選んだのか。選定理由は。

2025年10月27日 10時00分 公開
[ITmedia]

 メール配信システムやSMS配信サービス、安否確認サービスなど、企業の顧客や従業員とのインターネットコミュニケーション課題をトータルに解決する「メッセージングプラットフォーム」を提供するユミルリンク。

 同社は1999年の設立から20年以上にわたって多くの企業にサービスを提供してきた。メッセージングアプリソリューションブランドの「Cuenote」は、セキュリティや可用性、性能、拡張性、信頼性などに高い水準が求められる大手企業での導入率が高く、契約数は2600件を超えている。

 そのユミルリンクが直面したのは、メッセージングプラットフォームで活用していた仮想化基盤が企業買収により、販売戦略を変更したことだった。利用している製品のライセンス料金が大幅に上昇し、サービスの維持コストに大きな影響が出かねない状況に陥った。

 ユミルリンクの塗木智也氏(カスタマー本部 ネットワーク部 ネットワーク3課 マネージャー)はこう説明する。

 「メッセージングプラットフォームのアプリケーションの多くはLinux仮想マシン上で稼働していました。また、社内向けサービスでも仮想化基盤を活用していました。仮想化基盤のライセンス変更に伴ってコストを試算したところ、従来の約8倍まで急騰することが判明し、中長期的なIT戦略全体の見直しが喫緊の課題になったのです。また、この問題によって、ベンダーロックインのリスクがあらためて浮き彫りになり、今後のITインフラの方向性を再定義する必要に迫られました」(塗木氏)

 こうした状況を受け、ユミルリンクは全社的に採用している仮想化基盤を別製品に移行することを選択した。そこで選んだ製品とは。

※「Cuenote」は、ユミルリンク株式会社の商標です。
※「VMware」は、VMware株式会社の商標です。

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