今こそパッケージの意義を問い直す!:IT資産価値向上のためのパッケージ活用【前編】
約15年前にERPという言葉が登場して以来、その普及度合いは当時と大きく異なってきた。そこで、これまでの問題点を振り返りながら、パッケージ活用の真の目的である、ビジネスに貢献するエンタープライズ・アプリケーションについて考察する。
日本オラクル株式会社
アプリケーションマーケティング本部
アプリケーション推進部 ディレクター
大本 修嗣氏
【専門分野:業務アプリケーション全般】
国内SI会社にて、金融顧客向けにメインフレームなどのシステム構築プロジェクトに従事したのち、1996年日本オラクル入社。以来、一貫してオラクルのERPパッケージ「Oracle Applications」に関する製品リリース、販売企画、営業推進等を担当。現在は、買収製品を含むあらゆるOracle Applicationsの製品マーケティングを担当。
1990年代初期のERPブームにおいて、パッケージの採用は日本の商習慣にどれだけ合うかという点のみが重視され、カスタマイズ性や現行業務との機能適合性が、主要な選択基準だった。その結果、「統合基幹業務パッケージ」と呼ばれていたにもかかわらず、会計や人事業務に部分的に導入・利用されるケースがほとんどであった。
インターネットの登場により、ビジネス領域にもオープンな広域ネットワークの活用が進み、ERPの意義も大きく変わるようになった。業務プロセスが企業や外部組織をまたがり、クライアントのブラウザ対応、XMLによる業界標準文書形式の普及、電子取引市場の新興など、従来は閉鎖的であった企業の基幹システムがオープン化を余儀なくされたのである。
このような環境下でパッケージはどのような役割を期待されるのか、システム・ライフサイクルにおけるIT資産活用の点からそのポイントを考える。
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