特集/連載
クラウドはSOAサービスの負荷分散に有効:分散コンピューティングの未来形
クラウドコンピューティングは実質的に、SOAのサービスにスケーラビリティと信頼性を持たせることができる。
エンタープライズアーキテクトは、サービス指向アーキテクチャ(SOA)がもろ刃の剣であることを知っている。つまり、SOAが成功し、コンポーネントが再利用されると、よく使われるサービスが酷使され、パフォーマンスが低下してしまう恐れがあるというわけだ。これは、新たに台頭しているクラウドコンピューティングによって対処できる問題の1つだと、早くからクラウドを手掛けてきた草分け企業の幹部が指摘している。
「人々がSOAで目指しているのは、高度な再利用だ。具体的には、サービスを切り出し、別のアプリケーションに取り込んで再利用することだ」とAppistryの製品管理担当副社長、サム・チャリントン氏は語った。
しかし、サービスの利用が著しく増大したらどうなるのか。そこで頼りになるのがクラウドだと、チャリントン氏は言う。「クラウド環境では、サービスやサービスセットが別のアプリケーションで利用されて処理負荷が大幅に増えても、クラウドプロバイダーに追加の仮想マシンを立ち上げてもらえば済む」
クラウドコンピューティングは実質的に、サービスにスケーラビリティと信頼性を持たせることができると、チャリントン氏は述べた。
この点は、クラスタコンピューティングやデータグリッドと似ている。
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