米Symantec傘下のメッセージラボは11月1日、シマンテック ホステッドサービス担当 シニアバイスプレジデントを務めるローワン・トロロープ氏の来日に合わせて、同社の戦略説明会を開催した。トロロープ氏らが日本および世界のSaaS(Software as a Service)型セキュリティ市場動向や、今後の製品ロードアップを発表した。
メッセージラボでは、顧客数3万2000社、ユーザー数1090万人を誇るSaaS型メール&Webセキュリティソリューション「ホステッドサービス」を提供している。その強みは、独自技術により確立したサービス品質保証(Service Level Agreement:SLA)であり、スパム誤検知率(0.000008%)、スパム除去率(99.99997%)などの実績値からもその高さが証明されている。トロロープ氏は、「SaaS型セキュリティ製品のメリットである導入の容易さ、自動アップデート、拡張の容易性などに加え、未知ウイルスに対する100%の保護、24時間365日体制でのサポート(日本では契約形態によって異なる)、高水準のSLAを兼ね備えている」と、他社製品と比較したホステッドサービスの優位性を説明する。
これまでは大企業での採用が多かったホステッドサービスだが、パートナー企業と協力した販売網の強化や管理画面の日本語化により、近年では中堅・中小企業でも導入が進んでいるという。メッセージラボジャパン カントリーマネージャの山本誠治氏は、ホステッドサービスを採用した日本企業の共通点として「グローバルでビジネスをしている企業が多い。日本でセキュリティを一元管理することで、ポリシー運用や専任者の確保などのコスト削減に成功している」とTCO削減効果が顕著に見られている点を紹介した。業種別の導入状況からも、海外展開をする企業の多い製造、金融、運輸業での採用率が高いことが分かる。
トロロープ氏は、シマンテックのウイルス対策製品「ノートン」に携わってきた自身の経験から、ホステッドサービスについても日本市場向けの戦略として日本企業向けの販売戦略、サービス提供を行っていく方針だ。「世界各国のホステッドサービス導入率を比較すると、日本は約9%とまだまだ成長の余地があるとみている。オンプレミス型製品も含めて、ユーザー企業にとって最善となる製品提供を行っていきたい」(トロロープ氏)。製品ラインアップも、今後は日本で未提供となっているメールアーカイブ製品などを中心に拡充を図る方針だ。
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