アプリケーション仮想化導入を支援する3つのホワイトペーパー:ホワイトペーパーレビュー
アプリケーション仮想化の導入を検討する際に参考になる導入効果やソリューションについて解説したホワイトペーパーを3つピックアップ。
本稿では、TechTargetジャパンのホワイトペーパーダウンロードセンターに登録されているホワイトペーパーの中から「アプリケーション仮想化を知る」のに参考になると思われる3つのホワイトペーパーを紹介する。
Citrix XenAppによるアプリケーションデリバリーとは
ネットワークに焦点を当てたセキュリティ対策ではデータを保護しきれない?
セキュリティは企業におけるIT投資の重要課題である。最新のファイアウォール、アンチウイルスプログラム、暗号化ツールはじめ各種セキュリティツールを常駐させ、管理や保守に人や時間を費やしている企業は多いはずだ。
しかし、いくら最新のセキュリティツールを導入しても、重要なデータが管理の届かない領域で利用されていればセキュリティは容易に破られてしまうだろう。外部からの不正侵入のみならず、不正行為を行う内部関係者、単純な操作ミスによっても重要なデータが流出する危険性はある。
このような状況では、単にセキュリティツールを次々に導入しても問題の解決にならない。企業はデータが、利用されるロケーションや利用方法を問わず保護されるよう手を打つ必要がある。
このホワイトペーパーによれば、Citrix XenAppは、こうしたセキュリティ課題を解決するのに役立つソリューションだという。Citrix XenAppは、ユーザーにアプリケーションを配布しない。企業内で稼働するさまざまなアプリケーションが作成、共有、送受信した企業データをアプリケーションデリバリー(配信)によって制御する。このホワイトペーパーでは、Citrix XenAppにおけるアプリケーション仮想化の仕組み、業務パフォーマンスを犠牲にせず規制を順守する管理機能について解説している。
App-Vインフラを計画・設計する
Microsoft Application Virtualization(以下、App-V)は、クライアントアプリケーションとOSの依存関係を切り離す、日本マイクロソフトのアプリケーション仮想化ソリューションだ。ユーザーにとってはアプリケーションの展開を容易にし、企業にとってはアプリケーションの管理やセキュリティ対策を手助けするものである。
このホワイトペーパーは、App-Vのインフラストラクチャを設計・構築するIT管理者のために作られている。これによると、App-Vインフラを計画するには、インフラに含まれる全てのコンポーネントの動作を理解する必要があるという。これらのコンポーネントの動作に関する説明と、App-Vインフラ設計に有用なApp-V 4.5のパフォーマンスデータや分析データを紹介している。また、サーバインフラやネットワークインフラに負荷を掛ける恐れのある典型的な操作やネットワーク通信に関する情報も提供している。これらを参考にすれば、使用するApp-Vのコンポーネントやサイズを選択できるという。
特に対象となるのは、App-VがアプリケーションやOSに与えるインパクトについての情報を必要とするWindows Server管理者、SQL ServerのApp-Vに関するパフォーマンスなどApp-Vのデータベースにかかわる情報を必要とするデータベース管理者、App-V環境におけるネットワーク管理者としている。
App-Vの顧客事例
【デルソリューション事例】Microsoft Desktop Optimization Pack
従業員10万人を抱え、ハードウェア、ソフトウェア、コンサルティング、サポート、管理サービスなど多岐にわたる事業を展開するデル。同社のIT部門は、社員向けに約2000のアプリケーションと12万台のデスクトップPCをサポートしている。世界をリードするコンピュータメーカーの1つであるデルだが、従業員がさまざまなアプリケーションのインストール/アンインストールを繰り返す結果、アプリケーション間の互換性問題とコンピュータの信頼性低下に悩まされてきた。同社は、シンプルなアプリケーション導入とデスクトップの信頼性向上を果たす解決策を求めていた。
そこでデルが業務用アプリケーションの信頼性向上に選んだのがApp-Vだ。同社が「アプリケーションの高速導入が可能となり、デスクトップPCの安定性も、ユーザーの生産性も大幅に向上した」と語るその根拠とは? App-Vの導入事例がまとめられたこのホワイトペーパーを読めば、同社がなぜApp-Vを選んだのかが分かる。
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