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医療研究機関が100GbEネットワークの導入を決断した理由コアからワイヤリングクローゼットまでを100GbEで実装

高いスループットと低いレイテンシの両立を目指し、40GbEを検討せずに一足飛びで100GbEに進むことにした米国の医療研究機関。その決断の理由とは?

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 ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の要件をサポートするため、米国のある非営利の医療研究機関が米Brocadeのソリューションを用いて100ギガビットイーサネット(GbE)のバックボーンを構築した。

 メリーランド州チェビーチェイスのハワードヒューズ医療研究所(HHMI)では、研究者らが日々大量のデータ画像を生成しており、多くの場合、キャンパスアクセスレイヤーで10GbE接続が必要となると同研究所のエンタープライズシステム担当ディレクター、スパルタコ・チチェルキア氏は説明する。

 「当研究所ではデータ取得からストレージ、ストレージからHPC環境、あるいはストレージから視覚化やレンダリングやデータ評価へと大量のデータが移動している。今や皆が大量のデータを生成している。そうしたデータを取得点からストレージなどの他の場所へ移動させるのは難しい課題だ。ネットワークがボトルネックになりかねないからだ」と同氏(関連記事:60.9%が無線環境を構築 読者調査が示す企業ネットワークの今)。

 研究者がネットワークに送り込むデータ量が増加の一途をたどっていることから、チチェルキア氏は米Force10 Networksのインフラを基盤とした10GbEのレガシーネットワークがボトルネックになる可能性を懸念した。そして2010年の冬にはHHMIがネットワークの5年ごとのリフレッシュ時期を迎えていたこともあり、チチェルキア氏は利用できる中で最速のファブリックにアップグレードすることを決断した。

 「極めて高いスループットと低いレイテンシ(遅延)を実現してくれるであろうネットワーク設計を目指すことにした。それまでもコアで複数の10Gビットリンクを束ねて既に20〜40Gビット程度のスループットを実現していたわけだから、40GbEは検討すらせず、一足飛びで100GbEに進むことにした」と同氏。

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