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SSDのボトルネックはストレージインタフェースSSD技術をめぐる5つの疑問【前編】

ストレージ遅延を短縮する方法の1つにSSDの導入がある。しかし、担当者がその投資を決断する前に確認しておかねばならない点が5つある。導入を検討する企業の疑問にストレージの専門家が回答する。

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SSD導入を検討する企業は不安だらけ

 ストレージパフォーマンスの向上は誰にとっても望ましいことだ。ソリッドステートドライブ(SSD)は驚異的なスピードでデータを読み出すことができ、電力消費も少ない。しかし例えて言えば、給水器から消防ホースへ切り替えるのに匹敵するほどの処理データの増大に自社のデータセンターのネットワークが対応できるのか──大きな費用が掛かる投資を決断する前に、この点を確認しておかねばならない。

 本稿では、コンピュータ業界調査会社の米Demartekの創業者で同社の社長を務めるストレージ専門家のデニス・マーティン氏が、SSD技術に関する知見を披露するとともに、SSDの導入を検討している企業が不安に感じている問題について解説する。

質問:データセンターのストレージアレイにSSDを導入する必要性はどこにあるのですか?

 マーティン:パフォーマンスの向上、あるいはストレージ遅延の短縮を必要とするアプリケーションをデータセンターで運用しているのであれば、それはSSD技術を検討する十分な理由となるだろう。例えば、データベース処理の多くは、一連の要求(クエリやテーブルスキャンなど)の集合であり、これらは逐次的に実行される。すなわち、1つのリクエストの出力が次のリクエストの入力になり、この作業が順次繰り返される。この種のデータベースは、トランザクション全体を構成するこれらの小さなリクエストが全て処理されるまで、処理結果をアプリケーションに返さない。こういったケースでは、SSD技術による大幅な遅延減少は、アプリケーションの総合パフォーマンス、すなわちエンドユーザーのエクスペリエンスを劇的に改善する可能性がある。

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