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iPhoneを郵送してアドホック接続――スマートフォンを悪用したLAN侵入の手口LANアクセスの制限やポリシー策定が急務

セキュリティ対策やポリシー設定が不備なままのスマートフォンは、サイバー犯罪者がLANに侵入する際の踏み台になりかねない――。専門家はこう注意を促す。

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 モバイル端末に対する攻撃は近い将来、企業を脅かす最大級の脅威になるだろう──。セキュリティイベント「RSA Conference 2012」で講演したセキュリティ専門家が、こうした予想を披露した。攻撃者はセキュリティの手薄なコンシューマー端末を踏み台として、企業ネットワークへの侵入を広げようとしているという。

 米セキュリティコンサルティング企業InGuardiansの創業者であり、上級セキュリティコンサルタントのエド・スコウディス氏は講演で、攻撃者はiOSやAndroid端末を狙った悪質なモバイルアプリケーションを使い、簡単で低コストな攻撃を仕掛ける腕を上げていると指摘した。

 「悪い連中は米Googleの公式アプリケーションストアであるGoogle Play(旧Android Market)からアプリケーションを取得し、それにバックドアを仕込んで非公式のAndroidアプリケーションストアで安く販売している。また、ユーザーが欲しがるアプリケーションのアイコンを付けたバックドアを別のアプリケーションストアで格安販売している」(スコウディス氏)

 米Appleが運営するApp Storeの場合、審査を通過して悪質なモバイルアプリケーションを忍び込ませることはGoogle Playよりも難しいが、絶対安全とはいえない。スコウディス氏によると、ある開発者が2年前、キャリアの規定で禁止されているiPhoneのテザリング機能を、一見無害な懐中電灯アプリケーションに見せかけて忍び込ませることに成功したという。

 だが真に懸念すべきは、モバイル端末に対する攻撃そのものではなく、攻撃者がLANに侵入する際にモバイル端末を利用しようと企てていることだという。

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