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SAS/SATAの品薄状態は2013年まで継続――タイ洪水の影響をアナリストが予測タイ洪水によるHDD不足はいつまで続くのか(前)

2011年のタイ洪水の影響でSASやSATAドライブの品薄状態が続いている。その供給回復は2012年の第3四半期以降にずれ込む可能性があると多くのアナリストが予想している。

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 2011年のタイ洪水によるHDDの供給不足を受けて、バックアップやアーカイブの他、パフォーマンス要件が比較的ゆるいプライマリデータに使用されるSASやSATAドライブの品薄状態が続いている。その供給回復は2012年の第3四半期かそれ以降にずれ込む可能性がある。

 この洪水による影響は、高価な高性能ドライブよりも、比較的安価で大容量のドライブの方が大きく、アナリストやベンダーはこの傾向が2012年中は続くと予想している。

 米Gartnerのデータセンターシステム部門でリサーチ担当副社長を務めるジョン・モンロー氏によると、ストレージシステムおよびローエンド〜ミッドレンジサーバ向けの「ニアライン(NL)SAS、大容量のSATA HDD」の2011年第4四半期の出荷量は、第3四半期の880万台から18%減少して、720万台となった。

 米IDCの予想では、2011年の第4四半期から2012年の第2四半期までの間で、最終的にエンタープライズ向けの“容量重視”のSASおよびSATAドライブの供給は、需要を200〜300万台下回ることになるという。

 IDCでHDDと半導体市場の動向を追跡しているリサーチ担当副社長のジョン・ライドニング氏は「1T〜3Tバイトのドライブで、エンドユーザーへの納品の遅れが出る可能性がある」と話す。

 IDCでは、容量重視のSASおよびSATAドライブの供給は、第3四半期までに大幅に改善されるとしている。しかし、ライドニング氏によると、大企業向けサーバおよびストレージベンダーの在庫や流通量は少ないようだ。またHDDの供給不足が完全に解消されるまでには、さらに2、3四半期かかる可能性がある。

 「2013年前半にならないと、完全な供給回復は望めないだろう」とライドニング氏はいう。

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