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主要な仮想化バックアップツールを評価してみた:仮想化環境用バックアップツールを比較検討する(前編)
DR戦略の一環として仮想化環境のバックアップツールを導入する場合、確認すべき8つの機能がある。本稿では幾つか具体的な製品を取り上げ、各ツールの特徴や機能比較の結果を紹介する。
仮想化バックアップツールの選定で確認すべき8つの機能
サーバ仮想化の台頭は、仮想化環境用バックアップツールの布石にもなった。物理サーババックアップベンダーは仮想化の定着を見て取ると、仮想マシン(VM)のバックアップ機能を自社製品に盛り込むようになった。ただし、全ての物理サーババックアップツールが仮想化環境用バックアップツールに匹敵するVMバックアップ機能を提供できているわけではない。
一方、仮想化環境用バックアップツールは通常、物理サーバのバックアップに対応していない。従って、現時点で全ての物理サーバを仮想化できていない場合は、2種類のツールが必要になる(関連記事:バックアップ/リカバリ体制の確立に必要なツールの条件とは?)。
仮想化バックアップツールを選択する際は、その成り立ちと変遷を考慮しよう。また、ディザスタリカバリ(DR)戦略を成功させるために必要な機能が全てそろっていることを確認してほしい。
確認すべき仮想化バックアップツールの主要な機能は、次の通りだ。
- 仮想化環境のバックアップ──物理環境のバックアップも可能か
- イメージベースのバックアップ
- ファイルレベルのリストア
- インスタントリストア
- バックアップデータの重複排除と圧縮
- ディザスタリカバリ対策としてのオフサイトへのバックアップデータのレプリケーション
- エージェントベースのバックアップかエージェントなしのバックアップか
- 展開──Windowsアプリケーションとしてインストールするか、構築済みVMとして提供されるか
また、仮想環境用バックアップツールと他のツールでは価格体系が異なるため、両者のコストを比較する必要がある。
本稿では仮想化バックアップツールで実現し得るメリットの他、幾つか具体的な製品を取り上げ、各ツールの概要や機能比較の結果などを紹介する。
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