「超高速BI」を実現するインメモリ技術、導入前に確認すべきこと:インメモリ技術がもたらすBI高速化
SAP HANAなどで注目を集めるインメモリアナリティクス。アナリストは、「購入前にインメモリアナリティクスツールの各カテゴリーがどのような目的に最適かを把握すべき」と指摘する。
インメモリアナリティクスは最近、ビジネスインテリジェンス(BI)ユーザーからもベンダーからも大きな注目を集めている。それは驚くにはあたらない。インメモリアナリティクスツールは、コンピュータシステムのメモリに格納されたデータセットにアクセスするため、HDDから情報を読み出す必要がない。そのおかげで、I/O時間が大幅に短縮されるため、ビジネスユーザーのクエリに対する応答時間が格段に改善される可能性がある。
さらに、一部のインメモリアナリティクスツールは、従来のデータウェアハウジングやBIアプリケーションでは通常必要なインデックスや集計表、多次元キューブを不要にし、データ分析プロセスを簡素化する。これに伴い、ITチームのデータ管理ワークロードが軽減され、クエリの作成と実行が容易になる。そうなれば、専門スキルがないエンドユーザーでもさまざまな分析を行うことが可能になり、セルフサービスBIを導入する好機となる(関連記事:BIを全社利用するために「セルフサービスBI」に足りないもの)。
BIベンダーは、スプレッドシートをベースにした製品から、大量のデータを扱えるハイエンドプラットフォームまで、多種多様なアーキテクチャに基づく幅広いインメモリアナリティクスツールを提供している。だが、BI業界アナリストによると、これらには共通の特徴がある。それはスピードだ。「インメモリアナリティクスツールは、絶大なパフォーマンスを必要とし、ごくわずかな遅延しか許容しない人々のためのものだ。ただし、こうした人々は決して多数派ではない」と、米Gartnerのアナリスト、マーブ・エイドリアン氏は語った。
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