「人材育成は現場が担う」、ISIDが目指す日本型人事管理の理想型とは:タレントマネジメント製品紹介【第9回】
現場スタッフのパフォーマンス向上で組織力をアップする――電通国際情報サービスの「POSITIVE」が目指す人事管理は、現場に力点を置いた日本型のタレントマネジメントが特徴だ。
人事部だけのものではない人事システム「POSITIVE」
「POSITIVE」は、電通国際情報サービス(以下、ISID)が提供する大手企業向け人事・給与・就業パッケージ製品。2002年に初代バージョンをリリースして以来、機能強化を重ねながら数多くのユーザーを獲得している。
タレントマネジメント製品紹介
- カシオ「iTICE」が支援する人事部による人材情報の一元管理と可視化
- 「SmartCompany」が目指す、国産タレントマネジメントによる組織力強化
- 「玉突き人事」から「社内SNS」まで、オラクルの人材管理製品は全方位で攻める
- ヨドバシカメラ、カルビーが採用 「Rosic」の日本的人材管理とは
- オンプレミス、クラウドを自由選択、SAPタレントマネジメントの「いいとこ取り」
- サバ・ソフトウェアの人材管理ソリューションが他社と違う理由
- 「仕事の仕方はSNSで学ぶ」、Cornerstoneが考える社員教育の将来像
- 「JINS」も採用、シルクロードの人材管理は「ゲーミフィケーション」を実践
- 「SuccessFactors」が実現する日本企業に最適なタレントマネジメント
POSITIVEは、「人事管理」「給与管理」「就業管理」「従業員向けWebサービス」の4つの機能モジュールで構成される。これらのうち、人事管理は全ての機能のベースとなる人材情報管理の基本モジュールで、他の3つのモジュールは人材管理と組み合わされることで機能する。
また従業員向けWebサービスは、各種申請や目標管理などのワークフローをWeb上で実行できる機能を持つ。ただ、Webに対応しているのはこの機能だけではない。POSITIVEの大きな特徴の1つは、人事管理や給与管理、就業管理を含む全ての機能がブラウザで利用できる点にある。ISID ビジネスソリューション事業部 BS営業ユニット ビジネスソリューション営業3部 営業1課 課長 佐藤博之氏は、POSITIVEが全面的にWebアーキテクチャを採用した理由を、次のように説明する。
「POSITIVEを開発するに当たっては、人事部だけでなく業務現場でも広く活用できる人事システムを目指した。そのために、より現場で活用しやすいブラウザインタフェースで、全ての機能を利用できるようにした。現場に対して人材情報を広く可視化することで、マネジメント層は部下の情報を基に人材育成の計画を立てることができ、また現場の従業員も自身のスキルを登録して会社にアピールできる他、自身の現在の評価を知ることでキャリア形成のモチベーションを高めることができる」
「人材情報の可視化」や「人材育成」といったキーワードからは、昨今注目を集める「タレントマネジメント」のソリューションが思い浮かぶだろう。POSITIVEもそういう意味では、タレントマネジメントソリューションだといえるが、ISIDではあえてタレントマネジメントという用語は使っていないという。その理由について、ISID ビジネスソリューション事業部 BS営業ユニット ビジネスソリューション営業3部 営業1課 シニアコンサルタントの角谷勝実氏は、次のように述べる。
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