Amebaの人気も支えている「DevOps」とは何か?:TechTargetジャパン プレミアムレビュー
「DevOps」という言葉が注目されている。開発と運用が連携してリリースサイクルを加速させるという概念だが、その解釈は立場によって大きく異なる。結局、DevOpsとは何か? 国内DevOpsトレンド最前線に真の姿を探った。
『結局、DevOpsとは何か? 〜その真の姿とサイバーエージェントに聞く実践の勘所〜』を無償ダウンロード提供
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定義でもイメージでも理想像でもない“リアルなDevOps”とは?
「DevOps」という言葉が注目を集めている。一言でいえば「Dev(開発担当者)とOps(運用担当者)が連携してサービスのリリースサイクルを速める」といった概念だ。この言葉が企業の関心を集める背景には市場競争の激化があるといわれている。
というのも、移り変わる市場に追従するためには、速いペースでサービスをリリースし、ニーズをくみ取りながらスピーディに改善を重ねるアジャイル開発のアプローチが不可欠となる。そしてEコマースをはじめ、多くのサービスをITシステムが支えている現在、リリースサイクルを加速させるDevOpsの取り組みは、まさしく生き残りの鍵になるというわけだ。
だが「開発と運用が連携する」といっても、両者の間には「スピードが求められる開発部門」「安定運用が求められる運用部門」という相反するミッションを持つが故の壁が常に横たわってきた。この壁をどう崩すのか――その方法論がDevOpsというわけだが、その解釈には立場や視点によってばらつきがある。
では結局、DevOpsとは開発、運用スタッフ、そして企業に何を求め、何をもたらすものなのか? 情シスの社内プレゼンス向上に役立つコンテンツを無償ダウンロード提供する「TechTargetジャパン プレミアム」。その第7弾となる『結局、DevOpsとは何か? 〜その真の姿とサイバーエージェントに聞く実践の勘所〜』では、国内DevOpsトレンドの最前線を取材。2800万人超の会員数を誇るブログサービス「Ameba」の人気も支えているDevOpsとは具体的にどのようなものなのか? 定義でも理想像でもない、そのリアルな姿を探った。
自動化? クラウド? 文化?――三者の言葉から立ち上る“1つの姿”
「DevOpsとはリーンスタートアップの手段だ」――こう解説するのは日本IBM クラウドマイスターの紫関昭光氏だ。「リーンスタートアップ」とは米国で注目を集めている経営書『リーンスタートアップ』を著したエリック・リース氏が提唱する「試行と検証による継続的なイノベーション経営」を指す概念。
紫関氏はこれに基づき、「ソフトウェア開発も“実用できる最小限の構成”でサービスをリリースし、市場の反応をフィードバックしながらスピーディかつ合理的にサービスを育てることが重要。その実践の鍵となるのがDevOpsだ」と解説する。だが前述のように、リリースサイクルを速めようにも開発部門と運用部門の間には、「スピードが求められる開発部門」「安定性が求められる運用部門」という相反するミッションを持つが故の壁がある。紫関氏はこの点について、「開発の品質・スピードを高めるアジャイル開発と、インフラの迅速・確実な構築を可能にするPaaSにDevOps実践の鍵がある」と解説。
特に、システムの各構成要素を部品として管理・活用できるPaaSのコンポーザビリティが、開発、運用部門間で生じがちなテスト環境の食い違いの問題を解消し、アプリケーションの品質向上、デプロイの迅速化に寄与することを指摘。さらに、DevOpsとオープンPaaSの組み合わせが、今後企業経営にもたらす多大なインパクトについても力説する。
一方、日本HPはDevOpsの意義と実践のポイントについて、非常に明確なフォーカスポイントを打ち出す。同社 HPソフトウェア事業統括の藤井智弘氏は、「市場ニーズを迅速にサービスに反映するため、開発と運用が連携してアプリケーションライフサイクル全体を加速することが求められている。だがアジャイル開発など開発プロセスを加速させる動きはあっても、その後のテスト、リリースは依然として人手で行われているケースが多い。このテスト、リリースプロセスの効率化がDevOpsの鍵だ」と喝破する。
藤井氏はこの考え方を基に、開発・運用部門間で問題が生じがちなテスト環境を確実に管理すること、分断されがちな開発、テスト、本番環境へのデプロイといった一連のリリースプロセスを“1つのフローとして管理する”ことの重要性を指摘。標準化、仕組み化、自動化、そして経営トップの理解というDevOps実践のポイントを訴える。
そして最後に「DevOpsは文化」と話すのは、既にDevOpsを実践しているサイバーエージェント アメーバ事業本部の桑野章弘氏だ。
同氏は「DevOpsは開発と運用の間の垣根をなくすために協力し合う文化。市場に支持されるサービスを提供するという1つの目的に向けて、両部門のシナジーを高めるコミュニケーションの取り方、ツールの使い方を模索し、実践すること」と、自身の解釈に基づき、企業におけるDevOpsの意義と効用、そして具体的な実践のポイントを率直に語る。
DevOpsとは結局何なのか? 一見、三者が語るDevOpsはそれぞれ違う形であるかのようにも思える。だが、それぞれの言葉に耳を傾けているうちに、次第に“ある1つの姿”が浮かび上がってくる。その姿とは、今後の企業、そして情報システム部門にとって生き残りの鍵となるものだ。セミナー、メディアなどでこの言葉が登場する機会が増えた今、あらためて、この言葉の真の意義と効用を見直してみてはいかがだろうか。
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