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国内ストレージ市場、明確になる勝ち組と負け組の境界線2017年まで対前年比4.3%増で推移

ストレージ関連市場は今後どうなるのか? 市場調査を実施したアナリストに、注目キーワードを交えながら同市場の現状と予測を聞いた。

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TSR シニアアナリスト 幕田氏

 テクノ・システム・リサーチ(以下、TSR)は2013年5月、ストレージ市場に関する市場調査リポート『2013年版ストレージソリューション市場のマーケティング分析』を発表した。このリポートにおけるストレージ市場とは、ストレージ装置や管理ツールなどのソフトウェア、クラウドサービスなどが含まれている。ストレージメーカー 25社、SIer/VAR(Value Added Reseller) 10社、クラウドサービス事業者 11社、さらにユーザー企業のシステム担当者に対するヒアリングやアンケート調査の結果をまとめている。本稿では、調査結果の内容を紹介するとともに、TSRのシニアアナリスト 幕田範之氏にストレージ市場の今後について話を聞いた。

2012年は前年度比1.6%減だが、2017年までは堅調に拡大

 まずハードウェアやソフトウェア、各種サービスを合わせた2012年のストレージの市場規模は、前年度比1.6%減の3526億円となった。減少に転じた理由について、幕田氏は「景気の先行きに不透明感が増す中で、ユーザー企業がIT投資を手控えたこと」と分析。「とりわけ金融業界での大型案件の減少が、市場拡大の足かせとなった」と解説する。また、2017年までの市場予測についてはCAGR(年平均成長率)4.3%の増加が見込まれている。

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ストレージソリューション市場規模の予測

 この調査では、「ITインフラ全体における現在取り組むべき課題」も聞いている。その結果、最も多かったのは「バックアップ/データ保護」で、実に回答者の40%が挙げた。また、2012年末からの急速な円安による企業業績の回復によって企業のIT投資意欲は盛り返しており、19%のユーザー企業が「ストレージ予算を増加させる」と回答している。

 そうした中、ストレージメーカーも“勝ち組”と“負け組”に明確に色分けされつつあるという。両者を分ける要因として幕田氏が挙げるのが、以下の3つだ。

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