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事例で分かる“パブリッククラウドに向かない”企業の特徴単なるレガシーアプリケーションの移行は無意味

ある調査会社の予想では「2015年まで年率27.6%で成長する」といわれるパブリッククラウド市場。企業導入は増える一方だが、米TechTargetの調査では全体的に縮小傾向にあるという逆の結果が出た。その違いとは?

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 仮想データセンターを自社で運用するだけの専門知識を持ち合わせているIT部門の場合、パブリッククラウドに移行しても、それほど大きなメリットは得られない可能性がある。レガシーアプリケーションに関しては、なおさらだ。

 ITサービス管理とシステムエンジニアリングを手掛ける米Windward IT SolutionsのCEO、ショーン・マクダーモット氏は次のように指摘する。「パブリッククラウドで柔軟性を得ることと、月額料金という形で余計なコスト負担を強いられることの差は紙一重だ。クラウドへの移行が一筋縄ではいかないのは、言うまでもない」

 Windwardは現在、CRM(顧客関係管理)に米Salesforce.comのソリューションを活用している。だがオンプレミスの可能性も含め、他の選択肢も検討中という。CRMアプリケーションを自社で運用管理するだけの専門知識を持ち合わせた、ITに強い企業であることを考慮すると、1ユーザー当たり125ドルの利用料金を毎月Salesforceに支払うことを正当化するのが徐々に難しくなっているのだ。

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