安定期に入ったサーバ仮想化、Hyper-Vへの乗り換えは増える兆し:サーバ仮想化に関する読者調査リポート
TechTargetジャパンは2013年6月にサーバ仮想化導入に関する読者調査リポートを実施した。本稿では調査結果の一部として、2012年と比較したサーバ仮想化の導入状況や製品導入状況をリポートする。
TechTargetジャパンは2013年6月3日〜7月1日、サーバ仮想化に関する読者アンケートを実施した。本稿では調査結果の一部として、サーバ仮想化の導入状況や、今後利用したいサーバ仮想化製品についてリポートする。なお、全ての調査結果は、文末のリンクから会員限定でダウンロードできる。
調査概要
目的:TechTargetジャパン会員のサーバ仮想化導入・利用状況について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2013年6月3日〜7月1日
有効回答数:184件
※回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります
サーバ仮想化の導入状況は横ばい
まずはサーバ仮想化の導入状況を尋ねた。「既に導入済み」と回答した割合は63.6%、「導入予定」は7.6%だった。これらの数字を多いと見るか、まだ普及の余地があると見るか。
参考までに、ちょうど1年前の2012年6月に実施した同調査と比較してみよう(関連記事:今後導入したいハイパーバイザー、Hyper-Vが伸びXenServerは横ばい)。2012年6月時点で「導入済み」と回答した割合は63.2%で、2013年とほぼ横ばいだ。一方、「導入予定」は12.3%で、2013年の7.6%よりも多い。導入予定の割合が減り、導入済みの割合が変わっていないことから察するに、サーバ仮想化は導入意欲のある企業にはほぼ普及したことがうかがえる。
着実に伸びているHyper-V
次に、導入されている製品の動向を見てみよう。依然として「VMware ESXi」の人気は根強いものの、Hyper-Vが着実に伸びていることにも注目したい。2012年と比較すると、わずかだがVMware ESXiと「Citrix XenServer」の割合が減り、「Hyper-V」が増加している。
導入後の課題は障害の特定
先述したように、既に回答者の6割以上がサーバ仮想化を導入済みである。そうなると、導入時の課題よりも運用上の課題が気になるところだ。
調査結果では、「障害時の問題の切り分けや特定」(31.5%)、「仮想環境のバックアップ」(28.3%)が上位にきた。サーバ仮想化によって、環境構築が容易になるなどのメリットも多いが、物理サーバ上に仮想化レイヤーが追加されるため、システム構成は複雑化する。仮想マシンの稼働実態が特定しにくいので、障害が起きても原因が物理サーバなのか仮想マシンなのか、あるいはネットワークにあるのかといった切り分けが難しくなる。バックアップにおいても、物理環境と同様のバックアップでは、バックアップ時間や容量、システムへの負荷など多くの課題が出てくる(関連記事:【技術解説】仮想化特有の課題がある、VMware環境の“従来型”バックアップ)。
以上、本稿では調査結果のダイジェストをお伝えした。サーバ仮想化製品/ソリューション導入に期待することや、仮想環境に特化したセキュリティ製品の導入状況など、より詳細なアンケート結果は以下でダウンロードできる(TechTargetジャパン会員限定)。
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