Xtreme Labs買収で新展開か
社内システムのモバイル化を手助け、Pivotalの買収戦略を解き明かす
米Pivotalはモバイルプラットフォーム開発会社のXtreme Labsを買収し、同社のツールを自社の製品ポートフォリオに組み入れる構えだ。これは、社内にモバイル担当を置けない小規模のIT部門にとって有用な取り組みになりそうだ。
エンタープライズモバイルが事業運営において果たす役割が拡大するにつれ、モバイル戦略を策定し、堅実に運用できるモバイルプラットフォームを用意することがますます重要になった。
米Pivotalはこのニーズを認識し2013年10月、カナダのXtreme Labsを買収した。Xtreme Labsは、企業向けのモバイルプラットフォームを設計および開発しており、顧客にはFortune 500企業も複数含まれている。
買収額など取引の詳細は公表されていない。
今回の買収で、Pivotalは新たなツールを製品群に迎え入れ、Xtreme Labsは資金力のある企業の支援を獲得することになる。だが、この恩恵を最も受けるのは、社内にエンタープライズモバイルを扱える人員がいない企業のIT部門かもしれない。
Xtreme Labsのモバイル開発戦略と、Pivotalのアプリケーション・データインフラを組み合わせれば、モバイルプラットフォームを導入するツールを顧客に提供できると、業界ウオッチャーは話す。
「戦略、確かな製品、ツール開発の3要素がそろった、堅実なモバイルソリューションを提供すべきときが来ている」と話すのは、米High Rock Strategyの主席アナリスト、クリス・シルヴァ氏だ。「まだモバイルソリューションを導入していないが、それを買える資金がある企業はすぐに導入するだろう」
モバイル関連のコンサルティング会社、米VDC Research Groupのシニアモバイルアナリスト、エリック・クライン氏は、「IT担当者は、会社のアプリケーションをモバイル端末に対応させたいと考えており、モバイル戦略の開発と管理に助けを必要としている」と話す。
「顧客は、レガシーソフトウェアの一部とワークフローのモバイル化に関心を示している。そこで、Pivotalのような会社が、Xtreme Labsなどのサードパーティーと手を組めば、このようなモバイル化に際して決断を下しやすくなるだろう」
Pivotalにとって超お買い得のXtreme Labs
Xtreme Labsのモバイル事業のクライアントには、米American Express、米CBS Sports、独Mercedes-Benz、米NCAA、米Facebook、米Twitterなど、大企業が名を連ねる。今回の買収で、米EMCと米VMwareからスピンオフしたPivotalは、このXtreme Labsの顧客を獲得でき、既存の顧客にモバイルプラットフォームとモバイル機能を提供する手段を手に入れたことになる。
Xtreme LabsがPivotalの子会社として別法人のまま運営されるのか、完全にPivotalに統合されるのかは不明だ。
Pivotalは同社のWebサイトにおいて、Xtreme Labsの中心事業であるモバイル事業は、Pivotalのクラウドアプリケーション開発とWeb関連の専門事業を補完する、また、Pivotalのコンポーネント製品群を「Pivotal One」という新しいPaaS(Platform as a Service)の下に統合して“新しい時代の新しいプラットフォーム”を提供すると記している。
この製品統合のスケジュールについては公表されていない。
「恐らく、短期的にXtreme Labsから得られる恩恵は、Pivotalのツールやプロジェクトと統合する際に“望ましい”状態にしておくことで、モバイルソリューションをさらに強化できることだろう」とシルヴァ氏は予想する。「長期的には、Xtreme Labsが引き受けるスタンドアロンのモバイル開発の規模と、Pivotalの機能として取り込まれるのはどの程度になるかが最大のポイントになる」とし、次のように言葉をつないだ。
「Xtremeがスタンドアロンソリューションとしていつまで存在するかは、時間がたってみないと分からない」
Pivotalにコメントを求めたが、回答はなかった。
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