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ダウンタイム極小化の実現を――SUSE Linuxの最新版を発表 ノベルNEWS

商用Linuxディストリビューションの「SUSE Linux Enterprise」最新版を提供開始。計画停止、計画外停止を含めたダウンタイムを抑えるロールバック機能やコンテナ管理ソフト「Docker」のサポートなどが図られた。

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 ノベルは2014年11月13日、商用Linuxディストリビューションの最新版「SUSE Linux Enterprise 12」を発表した。2009年の「SUSE Linux Enterprise 11」に続くメジャーリリースとなる。

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ノベル 代表取締役社長 河合氏

 ノベル 代表取締役社長 河合哲也氏は「パブリッククラウドサービスと既存のインフラを組み合わせたハイブリッドクラウドへの移行が進み、より柔軟性や俊敏性が高いオープンで低コストなインフラが求められている。Linuxは、ハイブリッドクラウド環境の統一基盤として進化することが期待されている」と説明。「特に計画停止、計画外停止を含めたダウンタイムを限りなくゼロに近づける高可用性が重要になる」と語り、SUSE Linux Enterprise 12では、ダウンタイムの極小化を実現する機能を多く搭載したという。

 SUSE Linux Enterprise 12は、サーバOS「SUSE Linux Enterprise Server」(SLES 12)、高可用性モジュール「SUSE Linux Enterprise High Availability Extension」、デスクトップOS「SUSE Linux Enterprise Desktop」などで構成される。

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 今回発表されたSLES 12は、「x86_64」「IBM POWER」「IBM System z」対応版。デフォルトのファイルシステムに「Btrfs」を採用し、スナップショット機能「Snapper」と組み合わせることで、正常稼働した状態にワンクリックでロールバックする「フルシステムロールバック」を可能にした。

 さらに、x86_64対応版では「SUSE Linux Enterprise Live Patching」(kGraft)機能が用意され、リブートしなくてもカーネルにパッチを適用できる。アプリケーションのセキュリティツール「AppArmor」の機能強化を図った。特に、UDPを利用するアプリケーションが悪用される危険性を軽減する。

 SUSE Linux Enterprise 12では、可用性の向上やディザスタリカバリ(災害復旧)対策機能を提供。SUSE Linux Enterprise High Availability Extensionは「Pacemaker」「Corosync」などのオープンソース技術を利用した管理者向けツールで、物理/仮想、混在環境のLinuxクラスタの実装を支援する。また、遠隔拠点間におけるマルチサイトクラスタを構築できる「Geo Clustering for SUSE Linux Enterprise High Availability Extension」も用意した。

 さらに技術プレビュー段階ではあるものの、コンテナ管理ソフトウェア「Docker」がLinuxコンテナに追加された。その他、標準搭載のデータベースが「MySQL」から「MariaDB」に変更されたり、IBM POWER8プロセッサ搭載ハードウェアに最適化されるなどの機能拡張が行われた。

 ノベルでは、SLES 12で活用するHA技術をOpenStackディストリビューション「SUSE Cloud」にも展開することで、OpenStackの開発にも注力するという。

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