「独占企業Google」に分社化を迫る欧州議会:独占禁止法違反の調査も
Googleは検索市場における独占的な地位を利用して、他の事業にトラフィックを誘導しているのではないか? 欧州議会はGoogleの検索事業とそれ以外の事業の分離を目指す決議を採択した。Googleの対応やいかに?
欧州連合(EU)の欧州議会は2014年11月28日、加盟各国と欧州委員会(EC)に対して、EUのデジタル単一市場(digital single market)の成長を妨げる障壁を解消するよう要求し、決議を採択した。
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この決議は明らかに米Googleに向けたものだ。欧州議会議員(MEP)たちは、インターネット企業がEUの独占禁止法を順守すること、検索エンジンと他の商業活動を組み合わせて同時に提供することを中止することによって優位な立場の乱用を防ぐことはぜひとも必要なことだと強調している。
決議は賛成384票反対174票で採択された。この決議の中で、デジタル単一市場はEU経済に対して年間2600億ユーロの売り上げが見込めるもので、さらにEU内の競争を活性化させると期待されている。ただし同時に、決議ではこの市場に対する課題についても警告している。例えば市場の細分化や相互運用性の欠如などが挙げられる。さらに地域や政治体制によって利用できるテクノロジーに不平等がみられるので、このリスクをさらに解決する取り組みも必要だと指摘している。
決議は「デジタル単一市場の競争的環境を確保するために、オンライン検索市場はとりわけ重要性が高い」と明言した上で、ECがオンライン検索業者に対して独占禁止法違反がないかどうかの調査に踏み切ったことを歓迎している。決議はさらにECに対して、「検索エンジン事業者が、検索と連携させている事業のマーケティングを乱用することのないように策を講じる」ように求めている。公正なオンライン検索結果を得ることの重要性を強調したものだ。
欧州議会議員(MEP)たちは次のように主張する。「検索エンジンによるインデックス化、評価、表示、ランク付けは、偏りなく、透明性の高い結果が得られなければならない」
Googleはヨーロッパで、オンライン検索市場において同社が圧倒的優位にあることを乱用しており、同社はユーザーが検索を実行した際のトラフィックを自社事業に誘導しているという申し立てがあった。そこでECはGoogleに対して4年間調査を実施する予定で、この2点が調査の核心となる。さらに、MEPはGoogleに対して以下の厳しい要求をしている。
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