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バックアップ用とどう違う? 失敗しない「アーカイブ用ストレージ」の選び方ストレージ方式やソフトウェア機能をチェック(2/2 ページ)

データアーカイブ用ストレージ製品には、どのような選択肢が存在するのだろうか。自社に適したソフトウェアを選ぶ際のポイントとは。詳しく見ていこう。

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適切なアーカイブソフトウェアを選択する

 データアーカイブシステムの構築で最も重要な部分がソフトウェアだ。幸いにも、データアーカイブ製品の多くは、バックアップソフトウェアと緊密に連係している。データアーカイブ機能を組み込んだバックアップソフトウェアもある。これからデータアーカイブに着手するのであれば、こうした製品からスタートするのがいいかもしれない。

 データアーカイブソフトウェアは、ユーザーと管理者をバックエンドの装置の管理から解放し、テープライブラリあるいはクラウドをディスクの延長のように見えるようにしなければならない。つまり、ストレージをアドレス指定可能なファイルシステム(CIFSまたはNFS)やオブジェクトストアとして扱えるようにする必要があるということだ。

 フロントエンドのディスクキャッシュとテープリポジトリ/クラウドリポジトリとの間のデータ移動を管理するポリシー管理機能も必要だ。さらにデータアーカイブソフトウェアは、2巻のテープか2社の異なるクラウド、あるいは双方の組み合わせに対して、データの複数コピーを作成することによってデータを保護する機能を備えていることが望ましい。

 こうした基本機能に加え、ファイルあるいはオブジェクトのうち、ユーザーが指定した部分だけをディスクに保存する機能を備えた製品もある。この機能をサポートするファイルフォーマットであれば、高速な応答と高いストレージ効率の実現が可能になる。

 この機能が特に有効なのが動画だ。例えば、動画の最初の10分間のコピーは常にディスクにキャッシングしておき、ファイル全体は2次リポジトリに保存すれば、動画の最初の部分の再生中に残りの部分を1次システムにロードできる。ユーザーからすれば瞬時にアクセスできるように感じられる一方で、データセンターは最大限のデータ保存効率を実現できる。

 データアーカイブシステムを導入する最大のメリットは、バックアップストレージを大幅に削減し、バックアップシステムを簡素化できる点にある。バックアッププロセスで保存する必要があるデータ量が減少するだけでなく、データ処理の必要もなくなる。また、データアーカイブ用ストレージは通常、バックアップ用ストレージよりもはるかに安価である。バックアップジョブを作成する際の準備作業も少なくて済み、メタデータ管理などのバックエンド作業も大幅に簡素化される。

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