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失敗しないVMware環境に最適なバックアップ製品の選び方(重複排除編):仮想環境のバックアップ製品 選定ポイント【第3回】
VMware環境に最適なバックアップ製品を選択するポイントを解説する。特に、製品によって実装形態や機能が異なる重複排除機能に着目し、容量削減だけでなく高速化や災害対策を意識した選定方法を指南する。
一言で重複排除と言っても、実現できる製品は多岐にわたる。重複排除の実装形態は大きく分けて、バックアップソフトとバックアップストレージの2種類だ。さらに詳細な機能を理解すると、仮想化環境のバックアップに最適な重複排除バックアップ製品を選択する基準が見えてくる。
第3回では重複排除機能に着目し、VMware環境に最適なバックアップ製品を選択するポイントを詳しく説明する。
- ポイント1:セグメント単位のリアルタイム重複排除に対応しているか?
- ポイント2:VADPの永久差分バックアップに対応しているか?
- ポイント3:転送効率の良いレプリケーションと、バックアップとレプリケーションの一元管理ができるか?
ポイント1:セグメント単位のリアルタイム重複排除に対応しているか?
重複排除には、ファイル単位で行う製品とセグメント単位で行う製品がある。前者はシングルインスタンスといい、あるファイルをバックアップする際に過去にバックアップしたファイルと比較し、完全にファイルの内容が一致している場合にのみ重複していると判断し、2度目以降はファイルをバックアップしない。後者のセグメント単位で行う重複排除は、まずバックアップするファイルをセグメント単位で分割し、セグメントに対してハッシュ値を計算する。その後、ハッシュ値を基に、過去にバックアップしたセグメントと重複していないかを判断し、重複していないセグメントのみバックアップする。このように、重複排除を使用することで、より少ないストレージ容量で、多くのバックアップデータを保存できるようになる。
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