インフラの強化を考える前にやるべきネットワーク速度低下の改善策:ネットワークトラブルシューティング
速度低下の原因として、ネットワークに深刻なボトルネックが生じている可能性が考えられる。こうしたボトルネックは、新しい設備予算を検討する前に対処すべきものだ。
ネットワークの速度が低下すると、速度を維持するにはインフラのアップグレードが必要だと考えがちだ。
大抵の場合、速度低下の原因は、猫の動画をダウンロードするユーザーが増えているからではなく、ネットワークに深刻なボトルネックが生じているからである可能性が高い。こうしたボトルネックは、新しい設備予算を検討する前に対処できるものであり、対処すべきものだ。
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ネットワークが一貫して低速の場合、問題発生箇所を正確に突き止めるのは難しく、複数の問題が同時に発生していることもある。少数の疑わしい側面から調査を始めることが重要だ。
最も疑わしいのは帯域幅の問題だ。しかし、調査してみるとLAN環境では問題が見つからないことが多い。LAN環境では広い帯域幅を利用できるからだ。次に可能性が高いのは、WANに問題がある場合だ。WANはキャパシティーが限られており、費用も高い。
英Networks Firstで主席コンサルタントを務めるジェイソン・ピーチ氏によると、WAN環境でネットワークが低速になる問題は、QoS(Quality of Service)ソフトウェアを導入していなことに原因がある可能性が高いという。
「問題が発生したら帯域幅を増やすのではなく、高度な分析を行って帯域幅を最適化する方が、帯域幅競合の解決策としては適切なことが多い。帯域幅の競合は、LAN、WAN、無線LANなど、どのようなネットワーク環境下でも起こる問題だ」とピーチ氏は話す。
エンドツーエンドの遅延(PCからサーバまでエンドツーエンドのパケットに発生する遅延)や、ネットワーク上での再転送の原因となるエラーもアプリケーションのパフォーマンスを低下させ、ネットワークを遅くする。
「ネットワークやネットワークポートを不適切に構成していることも、特定のネットワークパスのスループット効率に影響し、ユーザーに影響が及ぶ可能性がある」とピーチ氏は言う。
米SolarWindsで「コンピュータおたく」を束ねるドン・トーマス・ジェイコブ氏によると、堅牢なネットワーク監視ツールを利用すれば、ネットワーク機器の健全性と状態を確認できるという。「SNMP(Simple Network Management Protocol)を使用してルーターとスイッチを監視すると、ルートフラッピング、パケットロス、ラウンドトリップ時間(RTT)の増加や遅延を可視化できる。またSNMPは機器のCPUやメモリの使用率が非常に高くなったら通知するなど、多数の有益な情報を提供してくれる」と同氏は語る。
パケットロス
独T-Systemsでデリバリーソリューションズマネジャーを務めるジェームス・ミーク氏によると、パフォーマンスが低いネットワークの特徴はパケットロスが生じていることにあるという。パケットロスの計測は、各種ツールを使用するさまざまな方法がある。
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