Oracle製品ではなくWorkdayのサービスを選んだOpera Softwareの本音:増え続ける従業員で人事部が破綻
従業員の急増で従来のERPに限界を感じたOpera Softwareは、人事管理サービスの刷新を決断してWorkdayを導入。有力候補だったOracle製品を選ばなかった理由とは?
ノルウェーのOpera Softwareは、全世界で3億5000万人のユーザーを擁するWebブラウザ「Opera」を開発した企業だ。同社は、最も才能ある人材を確保して引き止めることを目的として、使用していたERPをクラウドベースの人事(HR)管理サービスに置き換えた。
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デジタルスキルを備えた才能豊かな人材を米Appleや米Googleと奪い合うかたちの同社は、若者がプライベートで使用するアプリに比べて社内のITシステムが旧態然としていると感じていた。
「当社は、Operaを市場に送り出す非常に革新的な会社だ。Operaの動作は軽快で、外観も優れている。そのため社内システムも同じような使い勝手にしたかった」と話すのは、同社でグローバルHR担当上級副社長を務めるリブ・リア氏だ。
同社は、増え続ける従業員の管理が困難になったため、米DeltekのERPで開発されたHRシステムの代わりを探し始めた。
5年前は750人だった同社の従業員は今では1500人に達し、20カ国に37ものオフィスを構えるようになった。そして従業員は現在も増え続けている。
「最近ブラジルの企業を買収したため、さらに100人増えた。2010年には12人しかいなかった米国の従業員は、今では440人を超えるまでになった」(リア氏)
Facebookに学ぶ
ERPベースのHRシステムは使いづらく、従業員は時間をかけて自身の個人情報を更新するのを嫌がった。
その結果、人事部のスタッフが管理作業とデータ入力に多大な時間を割くことになり、人事部本来の仕事に専念できなくなっていた。そこで、従業員や管理職が個人情報に簡単にアクセスして更新できる、セルフサービスモデルへの移行を計画した。
「従業員は、オンラインバンキングやFacebookを使いこなしている。HRシステムでも同じエクスペリエンスを感じられるようにしたかった」とリア氏は話す。
HRテクノロジーアナリスト企業英Fosway GroupのCEOデービッド・ウィルソン氏によると、従業員に優れたユーザーエクスペリエンスを提供することがHRシステムの主要テーマの1つになっているという。
同氏は、Computer Weeklyのインタビューに答えて次のように語った。「優れたユーザーエクスペリエンスとユーザーエンゲージメントを提供することが次世代HRシステムに欠かせなくなっている。Opera Softwareの選択基準は、『ユーザーエクスペリエンス』『プロセスの迅速性』『イノベーションのスピード』『分散型HR業務のサポート機能』など、ヨーロッパ企業の意思決定に見られる主な優先事項の多くを反映している」
OracleやSAPではなくWorkdayを選択
Opera Softwareは2014年1月から6月にかけて、HRベンダー上位3社の米Oracle、米SAP、米Workdayを比較した。
同社は既に財務管理にOracle製品を使用しているため、OracleのHR製品が有力候補だった。
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