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Windows 10をめぐるPC論争はMicrosoftの勝利Computer Weekly製品導入ガイド

Microsoftは自動更新によって管理負担を軽減し、エンタープライズPCに同OSを普及させるチャンスを手にした。だがモバイルはそれより難しいかもしれない。

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 「Windows 10」はモノのインターネット(IoT)機器から個人の携帯端末やPC、会議システム、サーバに至るまで、あらゆる種類の端末に単一のOSとアプリケーションプラットフォームを提供する。この共通プラットフォームでは、ユーザーや開発者、技術管理チームにとって一貫性があり、使い慣れた幅広い機能を、幅広いデジタル接点や接続型スマート製品で横断的にサポートする。単一の統合開発環境で開発されたユニバーサルアプリは、幅広い用途に対応できる設計を採用し、単一のアプリストアで販売できる。

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 大企業にとって、PCの大規模なアップグレードは受け入れテストやOSイメージの消去および再読み込みといった負担を伴う。Microsoftは「Windows 7」以降からのアップデートを容易にすることで、その負担の軽減を目指す。さらに、「Azure Active Directory」にログインするだけで、新しいマシンのプロビジョニングができるようにした。

 Microsoftはかさばるサービスパックを低い頻度で配信する代わりに、機能の更新を定期的に行うことも表明した。これはWebサイトやモバイルアプリのプロバイダーと同じやり方だ。その目標は、ユーザーが最新機能とセキュリティ更新プログラムを入手できるようにする一方で、企業には更新の準備と実装のための標準化されたテスト期間を選ぶ柔軟性を与えることにある。

 PCを管理するためのモバイル端末管理(MDM)とモバイルアプリ管理(MAM)機能は拡充され、会社が端末の管理に対して統一されたアプローチを取れるようにした。ライセンス管理と更新、柔軟な配信を強化するため、エンタープライズアプリストア機能も追加される。

 だが大規模なWindows 7環境を抱える企業や大量のレガシーアプリがある企業は、PC群と古いアプリを更新するまで、そうした機能のメリットを完全には生かせないかもしれない。既存のグループポリシーツールは引き続き利用でき、強化が図られて新しいアプローチを補完するものになる。

 Microsoftによると、「Windows 8」は1億台以上のPCにインストールされている。だがこれは、利用されている15億台のPCの10%にも満たない。対照的に、7500万台のPCがリリースから4週間でWindows 10にアップグレードした。Microsoft開発者と技術管理者は、Windows 7搭載PCを筆頭に、Windows 8やひどく時代遅れになった「Windows Vista」および「Windows XP」で構成されるインストールベースの断片化に直面している。従ってアプリやWebやモバイルデベロッパーは、1つの簡単な製品だけでWindows全体のエコシステムに対応することができずにいる。このため複雑なテストや機能環境を受け入れて魅力の薄い最低の共通基準に従うか、もっと魅力的だがオーディエンスの一部にしかリーチできないエクスペリエンスを構築するかのいずれかの対応を迫られる。

 古いバージョンのWindowsで構成されるこうしたインストールベースの断片化に対応する作業は複雑化する。「Internet Explorer」のバージョンを含め、Microsoftの更新プログラムやセキュリティパッチの適用状況が顧客によって異なるからだ。このため企業の開発者やセキュリティ担当者、PCサポートチームがWebサイトや顧客アプリ、アップグレード、PC導入の計画を立てようとすると、複雑な互換性問題に突き当たる。PCの独占状態を利用して「iOS」や「Android」が主導するモバイル革命に加わろうとしているMicrosoftは、この制約に足を取られる。

 オンプレミスソフトウェアでは、機能の更新は大規模で複雑なアップグレードに結び付く。「Office 365」では「Exchange」などのメンテナンスに掛かるコスト負担や責任負担を軽減できることに加え、Microsoftがローリングシステムアップデートを配信することも可能になった。

 新モデルへの移行により、Microsoftは大規模なアップグレードに対する顧客の対応能力に頼ることなく、Windows 10の機能をクラウドの速度で配信できる。顧客は投資に対する継続的な見返りが期待できるのであれば、ソフトウェアアシュアランスへの現行投資をもっと安心して維持できるようになる。

エンタープライズにおけるWindows 7の後継?

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