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「SAPをクラウドへ」でIT担当者が悩んでいること顧客が悩みがちな「3つの課題」を解決

SAP ERPのEOSがIT担当者を悩ませている。「クラウド移行」は有力な選択肢だが、ややハードルが高い。そこで頼りになるのが、移行から運用までトータルで任せられるサービスだ。

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 SAP ERP 6.0(SAP Business Suite 7)の保守は2025年末で終了する。もともと保守期限は2020年までの予定だったが、ユーザーの事情を考慮して2025年末までに延長されたものだが、保守期限の再延長が見込めない中、ユーザー企業はオンプレミスで稼働するERPを今後どうするか、選択を迫られているのだ。

 判断を難しくしているのが、クラウドの存在だ。業務システムのクラウド化は世界的なトレンドであり、既に多くの企業が実践している。CRMやSFAはもちろん、ERPの中でも会計や給与、人事管理などの機能は続々とクラウドサービス化している。高速処理が特徴のインメモリデータベース「SAP HANA」を搭載した新しいERPスイート「SAP S/4 HANA」においても、そうしたトレンドを受けてクラウド対応を強化し、オンプレミスとクラウドの両方で稼働できるようになっている。

 そう考えると、SAP ERPの移行は単なるアップグレードの問題では済まなくなる。ただでさえ厄介なERPのアップグレード作業が、新しいバージョンへのアップグレードとクラウドへの移行という二重の課題として立ちはだかってくるからだ。

 ERPシステムの移行は時間がかかる。規模が大きいシステムになれば1年では済まないことも少なくない。バージョンアップとクラウド移行の手間、予算獲得や移行計画の策定の手間などを考えると、タイムリミットは刻々と近づいてきている状況だ。

 企業はSAP ERPをどうすればいいのか。そんな悩みに対して1つの回答になるのが、既存のERP 6.0をそのままの形でクラウドに移行させ、その後、新しいバージョンへ徐々にアップグレートしていくというアプローチである。

ERPのリプレースに悩む企業

 SAP ERP 6.0の移行問題に対して、クラウドへの移行とその後のバージョンアップというアプローチを提案しているのが、JSOLだ。同社はSAPの導入、構築、運用では、日本有数の実績を持ち、手掛けたSAP ERPのビッグバン導入案件やプライムプロジェクト案件は全国で60社以上に上る。特に医薬業界はJSOLの独壇場で、それ以外の業種でも、食品・消費財、組み立て、不動産などで高い実績を誇る。

山添氏
JSOLの山添文誠氏

 JSOL基盤サービスビジネス事業部 副事業部長の山添文誠氏は、近年のSAP ERPに対する企業担当者の悩みについて、「保守が切れる前にS/4 HANAに移行すべきか、あるいは、クラウドへの移行に合わせてERPシステムをリプレースするか、あるいは、ERPそのものをクラウドに持っていくかといった、さまざまな選択肢の中で悩まれています」と話す。いずれを選択する場合でも、新たな基盤を構築するための知識やノウハウが必要になり、それが企業にとって大きな負担になっている。

 IT担当者の多くが願っているのは、ERPを活用した業務革新よりも、安定した基盤で運用できて本来の業務に付加価値を与えてくれるようなERPシステムに移行したいということだろう。

 JSOLには「クラウド移行」「サービス監視」「基盤の運用保守」という3つの視点から要望が寄せられることが増えているという。そしてこの3つの要望に応じてJSOLは、「Microsoft Azure」を活用した「SAP on Azure導入・運用サービス」を提供している。これは、クラウド移行を目的にした「SAP Azure移行サービス」、サービス監視を目的にした「Azure運用管理・監視サービス」、基盤の運用保守を目的にした「Azureシステム基盤運用保守サービス」の3つで構成されている。それぞれどんな特徴があるのか。

ダウンタイムを最小限に抑えたシステム移行

 まず、SAP Azure移行サービスは、オンプレミスで稼働中のSAP ERPシステムはもちろん、S/4 HANAを含めたクラウド環境での新規導入にも対応する。

 サービス内容は大きく分けて「システム基盤選定・構築」と「SAPシステム移行」の2つからなる。システム基盤選定・構築では、簡易アセスメントで自社システムの状況を把握し、最適なシステム基盤を提案、構築していく。また、SAPシステム移行では、把握したシステムの特性に合わせ、最も安全でダウンタイムの少ない移行方式を提案し、実施していく。またオプションサービスとして、「ベーシス保守運用の移管」「アプリケーション影響調査/動作検証」「S/4HANA移行アセスメント」も提供する。

 JSOLの真骨頂は、SAP導入の豊富な実績を基に、SAP移行で起こりやすいトラブルを回避しながら、自社システムに合った移行を実施できる点だ。

 例えば、クラウド移行でしばしば問題になる点として、ネットワーク移行がある。物理的に距離のあるデータセンターに移行することになるため、大量データを一度に広帯域の専用線で転送しても、ダウンタイムは発生してしまう。そこでJSOLでは、分割したデータを複数のインターネット経路を使って並行に転送し、そのジョブを自動制御する方式を開発。低帯域であっても遠隔地への安全な大量データ転送を可能にした。

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複数インターネット経路を利用した並行データ転送および並行インポートをジョブにより自動制御し、大容量のシステムの遠隔地へのデータ移行を高速に実現

 また、データベース移行にも工夫がある。これまでのデータベース移行では、データベースからエクスポートしたデータを移行先のデータベースにインポートする形が多く、コピーしている間はダウンタイムが発生するという課題があった。これに対し、JSOLは、SQL Serverのデータベース同期機能を利用して事前に徐々にデータを移行する。これにより、本番移行の当日にはダウンタイムをほぼゼロにすることが可能だ。

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データベース機能を用いた移行においても、移行時間の短縮、本番移行時の手順簡素化を図れる

 山添氏は、AzureとSAPの組み合わせの良さについて「Microsoft製品に慣れた企業ユーザーにとって、Azureによるクラウドはなじみやすく安心できる環境です。既存のSAP ERPやNetWeaver、SQL Serverなどのノウハウもそのまま生かすことができます。データセンターが国内、それも東京と大阪それぞれにあり、冗長性も確保できるので、ERPのような基幹システムの稼働に適しています」と語る。

 もちろん、新規導入の場合でもJSOLのノウハウが生きる。SAPの豊富な実績を積み上げてきた同社が開発した業界特化のテンプレート「J-Model on S/4 HANA」を使って、短期間、低コスト、高品質でのS/4HANA導入が実現できるという。

クラウドの監視・管理を利用しやすいトータルサービスで

 Azure運用管理・監視サービスは、移行したSAP ERPが稼働するAzureクラウドを統合的に管理し、監視するサービスだ。もともとJSOLでは、パブリッククラウド向けに運用管理サービス「J-Across」を提供してきた。これをAzureに対応させた「J-Across for Azureシリーズ」によって、SAP on Azureシステムの管理、監視ニーズに応えている。

 システム基盤はクラウド事業者からサービスとして提供されるので、管理サービスなど必要ないと思う方もいるかもしれない。しかし実際には、クラウド特有の機能を把握し、構成変更や構成管理、仮想マシンの立ち上げや停止、リソースの監視などを行っていく必要がある。利用実績ベースのクラウドでは、きめ細かい監視と管理により、コストを削減することにつながるため、管理と監視はクラウドの肝とさえいえる。

 J-Across for Azureシリーズは、「J-Across for Azure」と「J-Across-Flat for Azure」という2つのラインアップで構成されている。J-Across for Azureは、「クラウド運用管理サービス」と「クラウド監視サービス」という2つのサービスからなり、前者は、クラウドの構成変更や構成管理、作業実績のレポーティング、リソース分析などを提供するもの。一方、後者は、基盤全体の監視のほか、仮想マシンの稼働状況やリソース使用量の監視、電子メールの監視、レスポンスの監視などを提供するものだ。山添氏は、「Azureの特性を考慮した、運用管理プロセスを構築しています。ハウジングサービスやオペレーションサービスとも組み合わせ、ハイブリッド環境の運用管理を一元化されたサービスとして提供することも可能です」と説明する。

 J-Across-Flat for Azureは、このJ-Across for Azureに、さらに利用申請や決済代行などの「クラウド基盤サービス」、基盤や仮想マシンをセットアップする「クラウドセットサービス」、バッチジョブを管理する「バッチジョブ運用管理サービス」を追加したものだ。クラウド環境の構築から運用、監視までをトータルサービスとして提供することができる。「自社のニーズに合わせてメニューを選択できるのが特長。いずれも低コスト、高スピード、高い信頼性を追求したサービスです」と山添氏は強調する。

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J-Across for Azureシリーズは、「J-Across for Azure」と「J-Across-Flat for Azure」という2つのラインアップで構成されている

IT部門のレベル・ニーズに応じて選べる運用保守メニュー

 Azureシステム基盤運用保守サービスは、SAPをAzureへ移行した後に利用できる保守サービスだ。先に紹介したAzure運用管理・監視サービスが、主に「サービス監視」にフォーカスしているのに対し、Azureシステム基盤運用保守サービスは、障害対応や一次切り分けといった「基盤の運用保守」を行うサービスとなる。

 サービスの最大の特徴は、管理や監視だけでなく、システムにトラブルが起こった際に、その対応までをJSOLに任せることができることだ。IT部門が日頃抱えているシステムの保守・運用作業を、ITスキルレベルや作業量に応じて、JSOLにアウトソースできる。このため、クラウド環境の管理そのものを日頃から意識する必要がなくなり、本来業務に注力することができるようになる。

 Azureシステム基盤運用保守サービスでは3つのプランが用意されている。まず、最もライトなものが「おてがるプラン」だ。このプランでは、システム障害時などの必要最小限の保守運用を任せ、日頃の運用は自社で行いたいというニーズに対応する。内容としては、問合せ対応、障害一次対応、構成管理/変更管理など、約30がメニュー化されている。

 2つ目は「スタンダードプラン」だ。このプランでは、日頃の維持管理作業を含めたシステムの維持管理作業を外部に任せたいというケースに対応する。メニューとしては、おてがるプランに「インシデント管理」「障害二次対応」「月次レポート作成」などが加わり、90メニューになる。

 3つ目は「あんしんプラン」だ。コアビジネスに注力するため、インフラ基盤に関わる全ての作業から解放されたいという企業のためのプランである。内容は、スタンダードプランに、サービスレベル管理運用、システム監査対応などが加わり、メニュー数は250に達する。

 Azureシステム基盤運用保守サービスは、SAP ERPをIaaS上で稼働させながら、あたかもSaaSのように利用できるようにする。なお、システム特性に合わせて顧客ごとに保守運用メニューをカスタマイズすることも可能であり、その意味では、SAP ERPのマネージドサービスといえるだろう。

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JSOLクラウド保守運用サービスの3つのプラン。システム特性に合わせてメニューをカスタマイズすることもできる

 このように、JSOLではSAPに対する豊富な実績を基に、ユーザーのSAP ERP移行を強力に支援する。ハードウェアの保守期限を迎えるERPシステムや、S/4 HANAの新規導入も含めて、Azureクラウドを活用したSAP環境の構築、運用監視、運用保守までトータルで提供してくれるのだ。


提供: 株式会社JSOL、日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:TechTargetジャパン編集部

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