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NVMeのストレージコントローラー、あってもなくても困る理由廃止すると別の課題が発生

NVMeによってスループットは大幅に向上したが、全てのトラフィックが集中するストレージコントローラーがボトルネックになる。しかし、ストレージコントローラーを廃止すればいいというわけにはいかない。

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 NVMeは入出力パフォーマンスを向上する可能性を大いに秘めている。だが、ストレージコントローラーとこれまでのアレイアーキテクチャは、NVMeによってどのような影響を受けるだろう。

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 最新のストレージアレイは、解決すべき多くの問題を中心に据えて構築されている。外付けのアレイは、共有リソースとして容量を統合し、メンテナンスの必要性を減らして(個々のサーバではなくアレイをメンテナンス)、可用性を高める(RAID保護機能とストレージネットワークを使用)。従って、ストレージアレイはデータの可用性と保護に関連する重要なタスクを数多く実行していることになる。

 ベンダーはデータ損失を最小限に抑えるように製品を設計している。そのために、ソフトウェア/ハードウェアRAIDを使用してデータを多数のドライブに分散して、容量を数PBに拡張している。

 この鍵を握るのがストレージコントローラーだ。ストレージコントローラーは多くの場合は冗長ペアになっていて、ストレージメディアの前面に位置し、入出力処理、容量の共有とプロビジョニング、データ保護やデータ削減などを担う。

 今後ストレージパフォーマンスの大幅な向上を目指す中で、多くの問題が浮かび上がる。その1つが、常に潜む「バックエンドのスケーラビリティ問題」だ。

 アレイのコントローラーは、時に数百台もの外付けドライブからアクセスされるため、専用のハードウェアやSAS Expanderなどの技術を使用している。

 SAS接続の各HDDが管理する1秒当たりのランダム入出力数(IOPS)が200回未満のときは、コントローラー接続するか、拡張ポートや追加のディスクシェルフを経由してストレージアレイのバックエンドで多数の機器を接続できていた。

NVMeとストレージコントローラー

 全てのデータがコントローラーを経由するため、システムスループットの潜在的ボトルネックとなるのはSASアダプターだった。この問題が顕著に現れていたのが、(ドライブ全体に対する割合として)サポートできるフラッシュドライブ数に限界があった初期のハイブリッドアレイやオールフラッシュアレイだ。

 もう1つのボトルネックは、NVMeドライブの可能性を最大限に引き出すように実行したときに、コントローラーの能力によって発生する。最新のSASフラッシュドライブは最大2GBpsのスループットで30万〜40万回のIOPSをサポートできるが、これらのドライブをコントローラーに配置するとドライブ当たりの平均パフォーマンスが大幅に落ちる。入出力が格段に最適化されるNVMeの場合、問題はさらに深刻になる。というのも、たった数台のドライブでもアレイコントローラーのCPUパフォーマンスを超える可能性があるためだ。これは、さらなるオーバーヘッドを生み出す圧縮や重複排除などの追加機能がなくても起こり得る。

 NVMe対応のシステムが普及するにつれ、NVMeが取り除くはずの遅延をさらに生み出すデータサービスにユーザーは不満を抱くことになるだろう。

NVMeボトルネックの解消

 ストレージアレイの問題を解決し、NVMeと効率よく連携させるにはどうすればよいだろう。

続きはComputer Weekly日本語版 10月4日号にて

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