Microsoftの2018年を占う【前編】
「Office 2019」の試したくなる新機能 2018年後半登場の新バージョンは期待できる?
既存製品の新バージョンから先端技術まで、Microsoftのラインアップは幅広い。本稿ではそれらを網羅する今後の製品計画を前後編に分けて紹介する。前編はビジネス向け製品の計画について。
Microsoftのビジネス向け製品のロードマップというと、全てを詳しく知りたいという管理者もいれば、「Windows Server」や「Exchange Server」のリリース日程さえ分かればいいという担当者もいるだろう。
Microsoftは、リリース計画をあらかじめ知りたい従来の顧客と、フレキシブルなクラウドやコンテナに関心の高い先進的なユーザー双方の要望に応えようとしている。そのラインアップは既存の製品の新バージョンから先端技術の量子コンピューティングまで幅広い。本稿ではそうしたMicrosoftの今後の製品計画を紹介する。
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「Microsoft Teams」に注目
クラウドに移行する予定のない企業向けには、Exchange Serverや「Office」などのオンプレミス製品のアップデート計画が示されている。DevOpsの担当者向けには、アプリケーション開発を加速するWindows Serverの新しいリリースモデルが用意された。
では、Microsoftのビジネス向け製品の計画を紹介しよう。
「Exchange 2019」と「Office 2019」のスケジュール
Microsoftは、準備が整い次第、企業のデータをクラウドに移すことを推奨しているが、オンプレミスにデータを維持する企業も引き続きサポートする。
オンプレミス版メッセージングサーバ「Exchange」の次期バージョンExchange 2019は、プレビュー開始を2018年半ば、正式リリースを2018年後半から2019年初めに予定している。従来のリリース日程の傾向通りなら2018年10月ごろになるだろう。
「Exchange On-Premises Technology Adoption Program」に申し込めば、Exchange 2019をいち早く試すことができる。「Exchange 2010」からExchange 2019に移行する場合、「Exchange 2007」から「Exchange 2016」への移行時のように、2段階の手順が必要となるかどうかは不明だ。
Office 2019はプレビュー開始を2018年半ば、正式リリースを2018年後半に予定している。まだクラウドに移行する準備が整っていない企業を対象に、標準的なオフィスアプリケーション「Microsoft Word」「同Excel」「同PowerPoint」「同Outlook」を提供する。既に「Office 365 ProPlus」で提供している機能が組み込まれることになりそうだ。
Office 2019にはインク機能(手書き入力)の向上、Excelの新しい数式とグラフによるデータ分析、PowerPointのビジュアルアニメーション機能、IT管理性、ユーザビリティー、セキュリティの向上が追加される。
コミュニケーションプラットフォームの機能を「Microsoft Teams」に集約
Microsoftは、「Skype for Business Online」からMicrosoft Teams(以下Teams)への切り替えを計画しているが、具体的な日程はまだ公表されていない。切り替え後は、Teamsが「Office 365」の中核的なコミュニケーションクライアントになる。Skype for Business Onlineを使用している企業がTeamsに移行するには、通話プラン、ゲートウェイ、セッションボーダーコントロール、音声パフォーマンス管理の変更が必要になる。MicrosoftはTeamsに通話機能を追加するとしているが、一部のSkype for BusinessユーザーからはTeamsの通話品質を不安視する声もある。TeamsとSkype for Business Onlineは併用でき、段階的にTeamsへの移行を進めることもできる。
Microsoftのこの決定は、従来型の業務用コミュニケーションツールから「Slack」などのチームチャットアプリケーションへ企業の人気が移りつつある流れを反映している。Slackに対抗するには、ソフトウェアベース電話サービスのSkype for Business OnlineよりTeamsの方が近い。また、Teamsのインタフェースの方が若いユーザーやモバイル端末を使う従業員に受け入れやすいだろう。
Skype for Businessを公衆電話網につなぐオンプレミス版の「Skype for Business Server」は今後も継続し、2018年後半にアップグレードを提供する見込みだ。
最前線で働く人々をクラウドにつなぐ「Microsoft 365」
個別のワークステーションを割り当てられていない従業員もクラウドに接続する必要がある。
「Microsoft 365 F1」という新しいバンドルは、1つのライセンスでOffice 365、「Windows 10」「Enterprise Mobility + Security」ツールを提供し、デバイスではなくユーザー別にライセンスを付与する。対象はレジ係やトラック運転手、シフト勤務の従業員など、自分用のデスクやワークステーションを割り当てられず、毎日最前線で顧客に接する業務を担当する従業員だ。
Microsoftの「Windows AutoPilot」プログラムパートナーのAcerと富士通、HP、Lenovoは、デバイスのカスタム設定とアプリを事前構成済みの「Windows 10 S」デバイスを275ドル(約3万1000円)からの価格で提供する。
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