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AI導入成功企業の共通点は「AIかどうかを選定理由にしない」こと:AIの誇大宣伝に混乱する企業たち(後編)
AIを導入した企業はどのような課題を抱え、解決したのか。本稿で紹介する2つの事例の共通点は、導入製品がAIであるかどうかを全く重要視していないことだ。彼らが重視したことは何だったのか。
前編(Computer Weekly日本語版 12月6日号掲載)では「AI(人工知能)ウォッシング」のまん延と、そのためにユーザー企業がAIの導入をためらう現状を紹介した。
後編では、2つのAI導入事例を紹介する。
事例:FreestyleXtreme
「当社は、AIの導入を具体的に決めていたわけではなかった」と語るのは、アクションスポーツのオンライン小売業を営むFreestyleXtremeのマネージングディレクター、ショーン・ローリン氏だ。「AIの導入は、既存の自動化戦略の延長にすぎない。当社は、AIと自動化戦略を区別していない。AIは単に自動化戦略が進んだ新たな段階と考えている」(同氏)
同社は2003年に設立され、6年後に自動化への取り組みを始めた。同社がEmarsysの機械学習ベースのマーケティングアプリケーションを導入したのは2015年のことだった。
このクラウドベースのシステムは、デモグラフィックプロフィール、購入履歴、Webサイトの閲覧行動などに基づいて各顧客の情報を収集し、メールで送るマーケティングメッセージをリアルタイムにカスタマイズする。また、顧客が同社のWebページにアクセスすると、その顧客が気に入る可能性が最も高い商品を表示する。
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