いまさら聞けない、「ビッグデータ分析」と“普通の分析”との違いとは:主要な9大用途を紹介(1/2 ページ)
ビッグデータ分析ソフトウェアはさまざま機能を搭載し、用途も多様だ。本稿では主要なユースケースを基に、その実力を探る。
「ビッグデータ分析ソフトウェア」が充実し、有益なビジネス情報や洞察の獲得を目的にしたデータの収集や分析がしやすくなってきた。こうして得た情報や洞察が、企業の製品やサービスの改善を後押しする可能性がある。
まとまったデータを基に、今後の分析に利用する分析モデルを構築することが、ビッグデータ分析ソフトウェアの使用目的だ。ビジネスアプリケーションにこうした分析モデルを組み込むことで、ビジネスの生産性と価値を向上できる。
ビッグデータ分析ソフトウェアが提供する一般的な分析手法は、新しいものではない。ただし最近になって、ビジネスユーザーを支援できるように新たな分析アルゴリズムを搭載し始めている。大量かつ多様なデータセットを活用した予測(predictive)分析や処方的(prescriptive)分析(注)のアルゴリズムが、その一例だ。
※注:データに基づいて取るべき行動を示したり、実際に行動を取ったりする手法。
ユーザー企業にとって、ビッグデータ分析ソフトウェアはまだ新しい製品だ。リスクやメリットを見極めるには、それなりの時間が必要になる。本稿では基本的なユースケースを基に、ビッグデータ分析ソフトウェアを使用して重要な価値を生み出す方法を探る。
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ビッグデータ分析を他の分析と明確に区別する要素がある。それは大量かつ多様なデータを分析することだ。
従来の分析は、分析に先立って分析モデルを構築するのが一般的だった。そして非常に大規模なデータベースから取得したサンプルデータセットを使って、テストと改善を重ねることで、その分析モデルをトレーニングした。
今は仮想化やクラウドテクノロジーの進化で、ストレージ容量もサーバの計算能力もスケーラブルになり、分析できるデータ量に制限がほとんどなくなってきた。大量かつ適切なデータに対して、リアルタイムにアクセスして予測分析をするシナリオが現実的になってきたのだ。そのことがビジネスパフォーマンスの改善につながる可能性がある。
次に示す各種ビッグデータを混在させて分析することで、こうしたチャンスを見いだせる。
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