オープンソースソフトの商用サポートを捨てて得たメリット:Cloud Foundry導入事例
ある企業が、PaaS基盤「Cloud Foundry」を商用版からオープンソース版に切り替えた。商用サポートを捨てるリスクと引き換えに同社が得たものは、コスト削減効果だけではなかった。
投資企業Fidelity Internationalは、オープンソースのPaaS基盤「Cloud Foundry」を商用サポート版からオープンソース版に切り替えて1万ポンド(約148万円)以上のコスト削減を実現した。
スイスのバーゼルで開催された「Cloud Foundry Summit 2018」のあるセッションで、Fidelity Internationalのこの事例が取り上げられた。同社でPaaSエンジニアを務めるレイチェル・ウォナコット氏はそのセッションで、同社はCloud Foundryの使用量が増加しており、商用版のライセンスを拡張していたら非常に高額になっていただろうと語った。
「当社がCloud Foundryに関わり始めたのは4年前だ。Cloud Foundryの魅力は、開発者がアプリケーションとデータのみに注意すればよい点にある」と同氏は話す。
だが実行するアプリケーション数に応じてFidelity Internationalが負担するライセンス料が高くなっていった。同社は当初、Cloud Foundryで約40のアプリケーションを利用していた。現在は170を超えるアプリケーションを利用している。
Fidelity Internationalは商用版からオープンソース版への移行を決断した。そのためには、オープンソース版のCloud Foundryで商用版が提供するサービスを再現する必要があった。10人のスタッフで構成した同社のITチームは、サービスの低下や新たなリスクをもたらすことなくこれを行ったとウォナコット氏は語る。
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